本選前
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「ラフコフなだけあってまだ絞りようがある。それにあの気配の消し方、おそらくは幹部クラスだ。そしてあのしゃべり方となると、かなり絞られる・・・」
「確証は?」
「わからん、願わくば外れてほしい。俺の予想が正しければ・・・」
シオンはギリッと歯を鳴らす。今、彼の頭のなかにいる死銃の素顔は不愉快なものだった。
「かなり手強い・・・」
「ッ・・・!」
アリアの頬に冷や汗が流れる。彼女にしては珍しく、動揺している。
「それは笑えないね・・・」
その後集合の時間が近くなったのでシオンとアリアは総督府へと向かった。
待機エリアは昨日よりは賑わっており、誰が優勝するかを賭けたりなどしていた。
「ようキリト、調子はどうだ?」
「シオンか、お前死銃には・・・」
「ああ、遭遇した」
「俺もだ・・・」
キリトは少し思い詰めた顔をしてきた。こいつも考えていることは一緒なのだとシオンが理解すると、キリトの背中を思いきりぶっ叩いた。
「痛ッた!!なんだよ!?」
「いや、なんか辛気臭い顔してるからイラッときた」
「はぁ!?」
「今さらグチグチ考えてもしょうがないだろ?いつかは戦うことになるんだ真相は本人に直接聞くしかないだろ?」
シオンはいつもの笑みを浮かべて言った。
「拳、剣ではなく“銃”でな!」
「・・・まったく、お前は本当に行き当たりばったりだな」
「今更、だろ?」
「そうだな」
キリトは苦笑するとシオンと拳を合わせた。その光景を端から見守っていたアリアは温かい視線を送っていた。
「いいね〜、男の子って」
「そういえばシオン、この人は?」
「ん?決勝戦で戦ったアリアだ。ちなみに俺のもう一人の剣の師だ」
「こんにちは♪」
「は、はぁ・・・」
「さぁ、挨拶はこのくらいにして・・・」
「シオン」
「ん?」
「迷うなよ?」
キリトの言葉にシオンはニヤッとした。
「当然だ、そんじゃいっちょ・・・」
シオンは拳をパンッと自分の手に合わせた。
「行くか!」
「ああ!」
本選開始まで残り数分───
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「よっ、調子はどうだシノン?」
シオンは空いている時間にシノンに会っていた。声をかけられたシノンは無表情で答えた。
「なんだ、君か・・・」
「キリトに負けたんだって?」
その言葉にシノンはムッとした。
「何?笑いにでもいたの?」
「そうじゃない、お前に少し聞きたいことがあってな」
「・・・いいわ、何?」
「今回出場している
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