第九話
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表情は蒼白で、困惑している。
おい!いつもの余裕そうな表情はどこ行った!
そんな事を思っていると、突然食堂の窓と言う窓が破壊され、ガラスが宙に舞う。
「きゃーーー」
「うわっ」
「何だ?」
あっけに取られている一同。
俺も一瞬あっけに取られたがその混乱に乗じて食堂の入り口から風の魔法が叩きつけられた。
更に混乱する食堂の中で、混乱に乗じて潜入してきたキュルケが瀕死のサイトに近寄りレビテーションを掛け、サイトを運び出そうとしている。
しかし、流石はプロの傭兵、直ぐに混乱から立ち直り、入り口の方へと向う者と、サイト達の方へ向かうものが3人ずつ。
先ほどの風の魔法は恐らくタバサだろう。
しかし、普通ならこのタイミングでは仕掛けなかっただろう。
もっと情報を集め、王宮なり何なりの手を借りるはずだ、しかしサイトの瀕死にキュルケが懇願したか?
何はともあれピンチである。
「ソラ!」
俺は隣りにいたソラに声を掛けると胸元からソルを持ち出す。
「ソル!」
「ルナ」
ソラも俺の言いたい事がわかったらしく瞬時にルナを握り締めていた。
『『スタンバイレディ・セットアップ』』
すぐさまその身を斧を模した杖へと形を変えるソルとルナ。
俺は左手にソルを持ち直すとガンダールヴ(偽)の効果で強化された身体能力で混乱した食堂を駆り、サイト達に近づく3人の男達を背後から一撃で意識を駆り落とそうとしたが、二人までは成功したが残りの一人は防がれてしまった。
「ちいっ」
悪態をついてその場から離れると俺の横を魔法が飛んで行った魔法が最後の一人を吹き飛ばした。
ソラフィアの援護だ。
それを確認して俺はまた全速力でサイト達に駆け寄る。
「え?あの、貴方は?」
混乱したキュルケが俺に問いかけてきた。
しかし、それに答えている暇は無い。
振り返るとこちらに向けて杖を向け、魔法を放ってくる傭兵達。
『ディフェンサー』
しかし、それは間に入ったソラフィアの防御魔法によって防がれる。
今のうちだ!
「サイトは俺が運ぶ、ソラ!悪いがルイズを頼む」
「うん」
了承してくれるソラ。
本当に心強いパートナーだ。
俺はサイトを強化された握力で小脇に抱えると、ルイズ達に向って言い放つ。
「逃げるぞ!悪いがキュルケは自分で飛んでくれ」
「え?ええ」
すぐさまレビテーションを掛け壊された窓へと向っていくキュルケ。
俺もサイトを抱えつつフライの魔法を使用。
「ソラ!」
ソラに声をかけると、急ぎルイズを抱えフライの魔法をかける。
しかし、そこを狙ったかのように魔法が飛んでくる。
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