第197話 緑の妖精と緋色の妖精
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ガジ「!」
リリ「どうしたガジル?」
ジュ「何か見つけたの?」
天高く聳え立つ、辺りが霧に覆われた崖の頂上。
ここで元Bチーム+リリーが闇ギルド最大勢力、ビゲスト同盟の1角である西の真空のギルドを捜索していた。
そんな時、ガジルが空を見て目を見開いた。何事かと思い、傍にいたリリーとジュビアも空を見上げ、ガジル同様目を見開いた。
ミラ「リリー?ジュビア?」
カナ「なーに揃いも揃って固まってるんだい。」
ラク「空がどうかし―――――!?」
不思議に思ったミラ、カナ、ラクサスも空を見上げて目を見開いてその場に固まってしまった。
ガジル達が目にしたものは、紫、ピンク、オレンジという禍々しい色合いをしたグラデーションに染まった空だった。
カナ「ちょっ・・な、何だよコレ・・・!?」
ジュ「さ、さっきまで・・普通の青空だったのに・・・」
カナとジュビアが息を呑み驚嘆の声を呟いた。
ラク「!ミラ、滝に異常はあるか!?」
ラクサスがミラを振り返りながら言う。
言うが早いか、ミラはポケットから魔水晶を取り出し、魔水晶越しに滝を見つめる。この魔水晶は、映して見たものの異常変化などを一目で見抜く事が出来る優れものなのだ。ここに来る前に、マスターから渡されたものだ。
ミラはしばらく魔水晶に滝を映して見つめていたが、やがて首を左右に振った。
ミラ「滝には何の変化も無いわ。この空は、滝が原因じゃないみたいね。」
ガジ「じゃあいったい何なんだよ・・・!?」
?「『極悪十祭』・・・」
?以外「!!?」
突如背後から聞こえてきた聞き慣れない声に、ガジル達は振り返るのと同時に身構えた。
背後にいたのは木に寄りかかって立っている長い青い髪の少女だった。
ジュ「あ・・あなたは・・・?」
?「この空は、クロッカスの街で起こっている『極悪十祭』が原因なのよ。」
ジュビアの問いが聞こえていないのか、少女は木から離れ『極悪十祭』の事、クロッカスの街に10頭の悪魔がいる事、ナツ達が10頭の悪魔と戦っている事をガジル達に順を追って話した。
リリ「そ・・そんな事が・・・」
最初に沈黙を破ったのはリリーだった。
ミラ「だったら、私達も今すぐクロッカスに」
?「不可能よ。」
ミラ「!」
ミラの言葉を遮るように少女が淡々と言葉を紡いだ。
?「あなた達が今からクロッカスの街に行ったとしても、あなた達の仲間が10頭の悪魔を倒しているか、あなた達の仲間が10頭の悪魔にやられているかのどちらかよ。」
カナ「そんな・・・!」
?「もし間に合ったとしても、今クロッカス
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