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魔法少女リリカルなのは〜"死の外科医"ユーノ・スクライア〜
本編
第九話
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の会場は一瞬にして地獄絵図と化していただろう。

「スカリエッティ・・・」
「何かね?フェイト・テスタロッサ」
「あなたは一体、何を目的としている?」
「・・・」
「かつてあなたを縛っていた最高評議院は壊滅し、脱出不可能と言われていた監獄から脱走し、自由を得た」
「フェ、フェイト隊長?」
「・・・何が言いたいのかね?」
「あなたは復讐を遂げ、望んでいたものを手に入れた。ならばこれ以上何を望む?何が目的で動いている。答えろ!?」

どこか悲痛そうな声を上げ、スカリエッティに問いただすフェイト。

「・・・やれやれ、チンクか」
「っ!?」
「困ったものだな。全て知っているということか。・・・ならば答えよう」

何の話をしているのか分からないシグナムとティアナを置き去りにし、二人だけで会話が進んでいく。

「強いて言うならば・・・そうだな。私の目的は・・・君だよ、フェイト・テスタロッサ」
「「「っ!?」」」

3人は思いがけない返答に、驚愕した。

だが・・・。

「ドクター?」

その驚愕も、地の底から響くような女性の声によりかき消されてしまった。

「えっと、どうしたのだね?ウーノ、いやウーノさん!?」
「酷いです、ドクター!!長年、苦楽を共にし、あなたに尽くしてきた妻を見捨てて、どこぞの馬の骨の女を口説くなんて!!」

今までスカリエッティの後ろに控えていた、ナンバーズの長女であるウーノの突然の激昂に3人は唖然としていたが、その言葉を聞いて、永久凍土のような視線をスカリエッティに向けた。

「いや、待ってくれウーノ!?そもそも君は私の作品、つまりは娘も同然の存在だ!!それに君には私の因子が使われている以上、遺伝学上でも君は私の娘でもあって、そういった関係は不適切ではないかね!?」
「関係ありません!!愛があればそんなこと些細な問題です!!」
「いやいやいや!?全然些細じゃないからね!?結構致命的な問題だからね!?」

突然始まった痴話喧嘩に、3人は今が緊迫状態であることも忘れて呆れ返っていた。

やがて、言い争いが終わったようで、体裁を取り繕いながらスカリエッティが話しかけてきた。

「意外かね?」
「・・・ええ。いろいろな意味で」

3人のこれまでのスカリエッティ像が音を立てて崩れていった瞬間だった。

「・・・てっきり、『この世の全てが欲しい』とでも言うのかと」
「確かに、私の開発コードは『無限の欲望(アンリミテッド・デザイア)』・・・かつてはそう考えていた時期もあった・・・だが、ゆりかごを起動させ、その野望に王手を掛けたあの時、私には確信めいたことがあった」
「確信?」
「そうだ。『例え、このまま世界の全てを手中に収めても、私の渇きは満たされることは
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