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魔法少女リリカルなのは〜"死の外科医"ユーノ・スクライア〜
本編
第九話
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しますか?外の応援部隊を突入させますか?)
(待って。彼が何の警戒も無しに近づいてくるなんてありえない。焦って事を荒立てると、仕損じるよ。少し様子を見よう)
(分かりました)
(シグナムも後ろの二人に注意して)
(勿論だ、テスタロッサ)

三人の念話に気付いているのかいないのか、スカリエッティの話が続く。

「どうやら、君たちの今回の作戦。よっぽど慎重に進めていたようだね。私ともあろう者が今日ここで君たちを見つけるまで、まったくその情報が掴めなかったよ」
「その言葉を信じろとでも?」
「おや?むしろここで嘘をつく理由など私にはないはずだがね?」

確かに、ここでスカリエッティが嘘をつく理由はない。

「ならばどうして、わざわざ私たちの前に姿を現す?気付いたのならすぐに逃げればいいものを・・・」
「私なりの敬意と思ってくれたまえ。それに私にもここでの目的がある。それを果たせずして、ここから立ち去るわけにはいかないのだよ」
「勇ましい心掛けだが、それで捕まってしまえば本末転倒ではないか?」

シグナムが胸元にある待機状態のレバンティンに手を掛けながら、スカリエッティに問いかける。

「この場でやりあう気かね?気が強いのは構わないが、周りをよく見たまえ」
「「「っ!?」」」

3人はスカリエッティに指摘されてようやく気付く。

照明が落とされ、薄暗くなったパーティー会場に複数の赤く細長い光が見えることに。

否。

それはただの光などではない。

スカリエッティの得意とする『糸の檻』である。

彼は一瞬にして、この会場の至るところに、魔力で編んだ糸を張り巡らせていたのである。

「き、貴様!!」
「私たちが今ここで争えば、この会場にいる数十人は巻き込まれてバラバラになるだろうね。私としては、ここにいる人間が全員死のうが大して気にしないが、君たちは違うよね?」

スカリエッティは薄ら笑みを浮かべ、言い放つ。

彼は一瞬にしてこの場にいる全員を人質にしたのである。

彼の使う糸は、高濃度のAMF下にいたとは言え、フェイトのザンバーを砕くほどの強度を持っている。しかも、ただの糸ではなく、魔力で編まれた糸なので、強度を変えることなく、いくらでも細さを変えられるのだ。

彼ならば、糸をワイヤーのように操り、この場にいる人間をバラバラに切り刻むことも容易いだろう。

この場にいるような人間ならば、罪のない一般市民など一人もいないだろうが、それでも彼女たちは『管理局員』である。

犯罪者であろうとも、殺すことを良しとしない彼女たちに、彼らを見捨てるという選択肢など取れるはずもなかった。

結果的に、フェイトの判断は正しかったのである。

もし、あのまま強行に突入していたら、こ
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