暁 〜小説投稿サイト〜
魔法少女リリカルなのは〜"死の外科医"ユーノ・スクライア〜
番外編
File.3〜違法人体実験施設壊滅事件〜
[7/8]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初
の両親の元に送り返しました」
「そう・・・・・で?悪い知らせは?」
「一人だけ、両親の元へも教会へも行きたくないと言う子がいるんです」
「・・・・・・・・・そうか」
「いかがいたしますか?」
「僕が直接話す。後でここに連れてきて」
「了解しました」





しばらくして、ユウがトラファルガーの部屋にやってきた。

「改めて、初めまして、ユウ。僕はトラファルガー・ロー。この次元海賊船の船長だよ」
「トラファルガーさん。あんた、海賊だったんスか?」
「まあね」
「そんな悪い人には見えないッスけど」
「いやあ、悪党だよ。かつて傲慢な考えと我が身かわいさに一人の少女の人生を狂わせた男だからね、僕は」

しばらくの間、他愛もない世間話が続き、いよいよ本題に入る。

「ところで、ユウ」
「はいッス」
「君は両親の所に帰りたくないそうだね」
「そうッス!?いくら貧困だからって、欲に目がくらんでオイラを売ったあのバカ夫婦の所になんか、絶対に帰りたくないッス!!」
「それなら、僕たちは君を教会の施設に送らなければならなくなる。さっきも言った通り、僕たちは悪党、追われる身だ。子供を抱える余裕なんてないんだよ・・・・」
「嫌ッス!!お願いッス!!下働きでも、何なら夜伽でも、何でもしますから!!ここに、トラファルガーさんの元に置いて欲しいっす!!」
「だけどね・・・・・」
「オイラはこれでもレアスキル持ちッス!!ここに置いといて損は絶対ないッス!!」
「何だって?」

初めて聞く事実に、思わず聞き返してしまう。なぜなら、彼が調べた資料には、実験体にレアスキル持ちは存在しなかったはずであるからだ。

「詳しく聞かせてくれ」

そして、トラファルガーはユウから色々話を聞かされた。

自分のレアスキルである『磁力』の魔力変換資質についてや、自分のレアスキルに目を付けた研究者が法外な値段で自分を買い取ったこと、研究施設で実験動物のように扱われていたこと。

数々の酷い話に憤慨しそうになるが、自分の中の冷静な部分が告げていた。

(レアスキル持ちのこの子を、このまま教会の施設に預けたとしたら、すぐに管理局に知られてしまう。そうなると、事実上、両親がいないことをいいことに、管理局はレアスキル持ちのこの子を危険な戦場の最前線に放り込む可能性も否定できない。かつてのキャロみたいに。ならば、今は施設に送るよりも、ここでこの子に最低限自分の身を守る術を教えるべきか。それに・・・・・)

今にも泣きそうなユウの瞳を見つめ、トラファルガーは思い出す。

(それに、この子の瞳。昔の自分にそっくりなんだよなあ)

そう、かつての両親を失い、スクライア部族の長老に引き取られたばかりの自分を。

しばらく考え、そ
[8]前話 [1] [9] 最後 最初


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ