暁 〜小説投稿サイト〜
魔法少女リリカルなのは〜"死の外科医"ユーノ・スクライア〜
番外編
File.3〜違法人体実験施設壊滅事件〜
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「どうしたの、ジョーカー!?」
「合流ポイントへ向かうためのルートを敵の警備兵に抑えられた。今、別のルートを検索中・・・・・・・・・・・・・ヒットした!!すぐに転送する」
「来た!!・・・・・・って、ちょっと待って!?このルートって・・・」
「研究施設の初期稼働時に、物資を運ぶために作られた利用されていた地下通路だ。新しい通路が新設されてからは誰も使用していない・・・・」
「今でも使える保証は?」
「その点は問題ない。封鎖されているだけで、通路事態はまだ通じているはずだ」
「分かった。迂回して旧地下道に向かう」
「急げよ。爆破まであまり時間がないぞ」

施設の自爆まで10分を切っていた。





警備兵を避けるために、大回りして、ようやく旧地下道の入り口前にまでたどり着いた。

ブレードで入り口を破壊して通れるようにすると、警備兵の足音を聴覚センサーが捕えた。

(このままじゃ、体力の落ちている子供たちは、警備兵から逃げられない・・・・・なら)

トラファルガーがそう考えていると、ふと、誰かが自分の裾を引っ張った。

「うん?」

振り返ると、黒髪で浅黒い肌を持つ、10歳ちょっとの少女が不安そうな目でこちらを見つめてきた。

「一緒に来てくれるッスよね?オイラたちを置いて行かないッスよね?」

どうやら、この子は本能的に、彼がこれから何をしようとしているのかが分かったようである。

「ごめんね。このままじゃみんな捕まっちゃう。だから、僕が彼らを食い止める。その隙に、君たちは逃げて」
「っ!?で、でも!?」
「大丈夫。この先に、僕たちの仲間がいるから。何も心配いらないよ」

トラファルガーは少女を安心させようと、ほほ笑む。

「あううう///」

少女は真っ赤になってうつむいた。

「・・・絶対、絶対!!帰ってきて欲しいッス!!」
「君の名前は?」
「ユウって言うッス!!」
「そう。じゃあユウ、約束だ。僕は絶対に、君の元に帰ってくるよ」
「はいッス!!」





子供たちを通路に送り出すと、すぐに警備兵たちが駆けつけてきた。

「動くな!!」
「大人しくしろ!!」

警備兵たちは、トラファルガーに対し、銃口を向け、威嚇する。

それに対し、彼は今まで消耗を抑えていた魔力を全開にし、臨戦態勢を整える。

「行くよ。獣化(ビーストアウト)!?」

トラファルガーの全身が蜂蜜色の体毛に覆われ、爪が伸び、フェレットの耳と尻尾が生える。

スクライア流変身魔法奥義『獣化(ビーストアウト)』。

スクライア部族の小動物への変身魔法は、本来は魔力と体力を温存し、回復力を高めるためのものだが、それを攻撃目的に特化させたのがこの奥義である。
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