暁 〜小説投稿サイト〜
魔法少女リリカルなのは〜"死の外科医"ユーノ・スクライア〜
番外編
File.3〜違法人体実験施設壊滅事件〜
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30分後。

人に見られないように細心の注意を張り、トラファルガーはようやくサーバー室に到着した。

サーバー室にいた人間を隠し持っていたスタンガン(質量兵器)で気絶させ、この施設のメインコンピューターに持ってきた記憶媒体を繋ぐ。

「準備OK。研究データをコピーするよ」
「こちらも、警備システムに割り込みを掛ける。監視映像もすり替えたし、警報も止めた。いいぞ、やれ」

研究データのコピー完了まで、残り15分。





一方、こちらは研究施設の警備室。

「主任、これを見てください」
「何だ?」

研究施設の警備主任が画面を覗きこむ。

「IDカードの登録リストです。ここを見てください。上位のリストに見たこともない男が登録されているのですが・・・」
「・・・その男のデータは出せるか?」

スパイや潜入捜査官の偽造IDの可能性を疑い、職員データを探らせる。

「はい。・・・・・・出ました、これです」
「なに?」

警備主任は怪訝な顔をする。

データがあったということは、偽造されたIDではないということになる。

ならば、この男はいったい何者なのか・・・。

(最近になって新しく上位リストに登録されたのか?)
「でも変ですね。こんな上位に登録されるはずのない人物なんですが・・・」
「ちょっと待て。どういうことだ?」
「これを見てください」

警備主任は職員データに目を通す。

確かに、彼はただの一警備兵であり、取り立てて重要人物ではない。普通なら上位リストに登録などされない経歴である。

「このIDの使用履歴を出せるか?」
「はい。・・・・・20分前にサーバー室の入室に使用されています」
「その時間帯の監視カメラの映像を出せ」
「はい。・・・・・あれ?」

監視カメラの映像に映っていたのは、職員データに登録されていた写真とは全くの別人で、蜂蜜色の長髪で翡翠色の目を持った優男だった。

「警報を鳴らせ!!」
「はっ!!」

警備員が警報ベルを押し、研究施設は非常事態を迎える。





サーバー室では、コピー完了まで、残り三分を切っていた。

何事もなければ、このままコピーを済ませ、自爆システムを起動し、人体実験の被験者たちを救出した後、長距離転送魔法で脱出する計画なのだが・・・。

ヴィー!!ヴィー!!ヴィー!!

突如警報が鳴り響き、施設全体にAMFが展開される。

「一体なにが起こったんだジョーカー!?警報は切ったんじゃないのか!?」
「自動システムには割り込みを掛けていたんだが、恐らく、この警報は手動で作動されたものだろう。そっちまではハッキングでは割り込めない」
「勘のいい人間でもいたんですかね?
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