無印編
海上の決戦
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ていたわけではない。
戦略を立てて反撃もしたし、実際惜しい攻撃もあった。
しかし、年季が圧倒的に違うため、完全には通用せず、結局28分でダウンしてしまった。
剛が元いた特別機動隊で、トップクラスの実力だったことを考慮すれば、クロノは大分もった方である。
「ねえ、龍一くん?」
「何ですか?」
「お父さんって非魔導師よね?」
「そうですが?」
「あの動きは何?」
「次元世界には『気功術』がないんですか?」
「気功術?」
「『気』を用いて行う瞬動、外功、内功の3つの業の事です。魔力でもできますが」
「気って何?」
「魔力は空中の魔力素をリンカーコアで取り込んで変換したもの、要するに外から取り込んだエネルギーです。それに対して、気とは人間が生命活動をすることで発するもの、つまり体の内に持つエネルギーのことです。魔力はリンカーコアが無ければ使えませんが、気は生きてさえいれば誰もが持つ力です」
「誰でも?便利そうね」
「ぜんぜん便利じゃありませんよ。元々体内にあることを前提としたエネルギーですから、魔力と違って空中に放出するとすぐに霧散して使い物にならない上に、扱いが難しくて、さっき言った気功術以外に使用できないんです」
「そうですか・・・・・エイミィ、データは取れた?」
「バッチリです!!少し驚きましたけど、しっかり観測できてます!!」
「そう。剛さんはどうだった?」
「今出ます・・・・・・・出ました!!・・・・・・・・・・へ?」
「どうしたんですか?」
「・・・・です・・・・」
「?」
「・・・・・・陸戦・・・S+・・・・です」
「え、S+?」
「はい。間違いありません」
何と言うことか。
非魔導師でありながらオーバーSをたたき出してしまった。
しかも、明らかに手加減し、機動隊を離れたために若干現役より衰えている状態でこれである。
リンディとエイミィはその結果に呆然となった。
ちなみに、この模擬戦の後、クロノは剛の方針に素直に従い、その後も訓練室で剛に稽古をつけられるクロノの姿がしばしば目撃されるようになった。
アースラでの捜索が始まってしばらく経ち、ユーノとなのははアースラの食堂でクッキーを食べていた。
他の皆とは入れ替わり休憩中である。
「なかなか見つからないねー、フェイトちゃん」
「そうだね」
真相を知るだけに心苦しいユーノ。
「ごめんなのは」
「うん?」
「寂しくない?」
なのはたちは剛の方針で学校には通っているが、家には帰宅していない。
家族に会えずにさびい想いをしているのではないかと考えると、協力を提案したユーノは心苦しかった。
「ううん。ちっとも寂しくないよ。ユーノくんやアリサちゃん、すず
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