無印編
アースラ
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えん」
「その根拠は?」
「まず、貴方たち管理局は慢性的に人手不足と聞きます。そこに突如現れた高い魔力の持ち主、喉から手が出るほど欲しい人材でしょう。さっき通り過ぎた乗組員がべた褒めしていましたよ。それに、クロノ執務官がいい証拠です。あれほどの幼い人物を就業させ、しかも、そちらにとっては何の後ろ盾もない世界にたった一人で派遣し、援護もない。それだけで、どれ程人材不足か分かります。責任問題の都合で、彼女に自主的に協力を申し出るように仕向けているとしか、私には思えてしょうがないのですがね?」
剛は殺気を放ちリンディを睨みつける。
本当ならば、今にでも縊り殺しそうな視線をリンディに向けるが、リンディは飄々と受け流す。
「それは邪推と言うものです。確かに、私たち管理局は人手不足。この艦でも、先ほどの戦闘に対応できるほどの権限と実力の両方を兼ね備えているクルーがクロノ執務官しかいないのが現状です。しかし、仮にも私たちは司法組織なのですよ?まあ、あの娘が望むなら管理局に入局するための口添えくらいはなさいますが、利用しようという魂胆など皆無ですよ」
「では、先ほどの言葉の理由は?」
「提督と言う地位は飾りではありません。私はこの地位に着くまでに多くの人を見てきました。あの娘のようなタイプは、他人にしつこく頭ごなしに押さえつけるとかえって危ないのですよ。だから、私は『家族と話し合って』と言ったのです。自分の娘が危険に首を突っ込もうとしていると知って、反対しない親はいないでしょう?あの娘も両親や家族に反対されれば、渋々引き下がってくれると思ったまでですよ」
「なるほど。そういうことにしておきましょう」
剛は殺気をおさめ、捜査方針について話し始めた。
「まず、今回の重要参考人のフェイト・テスタロッサさんですが・・・」
「なのはちゃんの証言や小林のサイコメトリーだと、自主的に犯罪を行っているのではなく、利用されているといった感じですかね・・・」
「それなら、幼児誘拐や犯罪組織を洗ってみるべきかしらね?・・・」
「でも、『母の為に』って言う強い想いも感じました・・・」
「それなら、彼女の母が人質になっているという可能性も・・・」
「それならテスタロッサ姓の女性の誘拐とかも当ってみましょう・・・」
「レイジングハートの記録映像なんですが・・・」
「彼女のデバイスは専用調整が施された特注品のようね・・・」
「そこから当たれないのか?・・・」
「一応調べてみましょう・・・」
「それと、今回のメンバー編成は私が決めたいので、この艦のクルー全員の情報提示をお願いしたいのですが・・・」
「分かりました。明日までには準備しておきます・・・」
こうして、彼らの会議は過ぎていった。
子供たちは先ほどの場所に返さ
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