無印編
アースラ
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ュエルシードとは次元干渉型のエネルギー結晶体。いくつか集めて特定の方法で起動させれば、次元震を引き起こし、最悪、次元断層さえも引き起こしかねない」
「君があの黒衣の魔導師とぶつかありあった際の振動と爆音、あれが次元振だよ」
「え?」
「たった一つのジュエルシードの全威力の何万分の一の発動でもあれだけの影響があるんだ。複数個集まって動かしたときの影響は計り知れない」
「聞いたことあります。旧暦462年、次元断層が起こった時の事」
「ああ。あれは酷いものだった」
「隣接するいくつもの次元世界が崩壊した、歴史に残る悲劇。繰り返しちゃいけないわ」
「そういうわけだから、できれば君たちが保管しているジュエルシードも引き渡してくれるとありがたいんだが」
「無理だ」
「理由を聞いてもよろしいかしら?」
「我々はユーノ・スクライアから正式に遺失物捜索の依頼を受けて回収作業にあたっている。故に我々が回収したジュエルシードはユーノくんに引き渡すことになるから他の人間に引き渡すのは問題がある。彼に引き渡した後なら好きにするといい」
こうして、ジュエルシードについての話が一通り終わり、次は剛たち地球組に魔法事情について話された。
「ったく、どこが魔法文明0だよ」
「確かに」
「前から不思議に思っていたんですけど、どうしてこんなに魔法技術が発展しているのに、一般には普及していないのでしょうか?」
「ふむ」
ユーノの質問に剛が答える。
「まあ、この世界では古今東西、小説や漫画の世界でも魔法とは秘匿されるものとされているが、それにはれっきとした理由がある」
「理由ですか?」
「今と昔ではその理由も違うが、最近の主な理由は、言ってしまえば『必要のない技術』だからだ」
「「「!?」」」
ミッド組が信じられないと言った表情で剛を見る。
当然だ。彼らにとって、魔法は社会の中心の技術であり、それが必要ないなどとはとても信じられないことである。
「知っての通り、魔法はリンカーコアが無ければ使用できない。技術において最も重要なのは何か分かるか?」
「何ですか?」
「『万人に万遍なく使用できる』ことだ。貴族社会が当たり前だった時代、つまり『生まれながらに持つ者、持たらざる者』が存在し、それが『当たり前の事』として受け入られていた時代ならば特に問題はなかったが、魔導技術の様な使用できるものとできないものが明確に分かれ、なおかつ、使用できる者にさえ激しい適性分別が存在するような不安定な技術は、現代の『万人が平等である』と言う民主主義に真っ向から反発するものだ。故に、世界は魔導の存在を隠してきた。それに産業革命以降の科学技術の発展によって、魔法技術が必ずしも必要な技術ではなくなったのも大きい。昔は魔法でしかできなかったことが科学でも
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