無印編
時空管理局対警察局特務捜査機関
[3/6]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
いる。それを速やかにこちらに渡してもらおう」
「ふむ、断る」
「何!?」
クロノ要求を一蹴する剛。
「この警棒は警察から私に特別に貸し与えられているものだ。どこぞの誰とも知れぬ者においそれと渡せるはずがないだろう」
「僕は管理局の執務官だぞ!!それが信用できないって言うのか!?」
「そんな組織はこの国に存在しない。先ほどの身分証だって、私たちには本物か確かめる術もない。ただ君がそうだと主張しているだけにすぎん」
「ふざけるな!!魔法を知る者が管理局の存在を知らぬはずがないだろう!!」
「君の常識を一方的に語られても困る。我々はこの世界独自の魔法技術を持つ存在で管理局と名乗る存在との接触など一切ない」
「この世界に魔法技術は存在しないはずだぞ!!」
「魔導の技術はこの世界では秘匿するものとされているからな。普通の調査ではそう認識されていても仕方がないだろう」
問い詰めるクロノとそれを平然と受け流す剛。
二人の話はお互い平行線を辿っていた。
「いいだろう。あくまで白を切るつもりか」
「白を切るも何も、事実なのだがね」
「もういい!!先ほどの行為と言い、公務執行妨害とロストロギア不法所持の現行犯で逮捕する!!」
「先ほども言ったが、この国には時空管理局などと言う組織など存在しないし、執務官などと言う職務もない。よって、君に逮捕権など存在しなし、我々に強制させる権限もない」
クロノがS2Uを構える。
対して、剛も鬼切を抜き構える。
「えっと・・・どういうこと?」
話についていけないなのはは、目を回しかけていた。
「分かりやすく言うとだね・・・」
そこにアリサやすずかと近づいてきた龍一が答えた。
「例えば、コカの葉って知ってるかい?」
「コカの葉?」
「それってコカインの原料の?」
なのはは知らなかったようだが、知っていたアリサが答えた。
「そう。麻薬のコカインだよ」
「麻薬!!」
麻薬と言う言葉になのはが反応した。
この年頃の子供は麻薬の危険性について保険の授業で口酸っぱく教えられるので、一種の拒否反応みたいなものがあるのだ。
「日本では当然禁止されているが、コカの葉が採れる南アメリカでは古くからコカ茶と言った感じで日本の緑茶と同じ感覚で飲まれている」
「大丈夫なの?それ」
すずかが心配そうに聞いてきた。
「日本では問題だが現地では何の問題もない。要するに彼が言っていることは、日本の警察官が現地に行って、コカ茶の売買を取り締まるようなもんだ」
「何か問題あるの?」
良く分かっていないなのはが聞いてきた。
なのはの頭の中では、『危険な麻薬の原料を取り締まること』は『正しいこと』であるから外国でそれを行っても問題が
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ