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その魂に祝福を
魔石の時代
第四章
覚悟と選択の行方4
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なくて攻撃魔法を教わっておけばよかったよ」
 ユーノは基礎を飛ばして火力の底上げを提案したけれど、リブロムに一蹴された(というか、割と容赦なく魔法で吹っ飛ばされていた)。
「あのネズミ、つくづくろくな事をしねえな。基礎を飛ばしてどうする。……まぁ、俺が言うのもなんだが」
 リブロムと同じ事を言う。思わず笑ってしまった。
「まぁいい。魔導師の戦い方を見せてやる。あくまでも真似だけどな」
 そう言って光は、恭也達と同じ小太刀二刀流ではなく別の武器へと持ちかえた。それは、植物をより合わせたような奇妙な剣だった。木刀ではない。本当にその辺の草木をより合わせて作れそうな代物だった。けれど、
「見た目に騙されると痛い目にあうぞ?」
 切れ味は変わらないらしい。一気に距離を詰められ、強烈な一撃を貰ってしまった。ただ、その反動には逆らわず後ろに飛ぶ。私の戦い方には距離が必要になる。というより、
距離を詰めたところで勝ち目があるとはとても思えない。それなら、いちかばちか砲撃魔法に賭けてみるべきだろう。そう思ったのだけれど、
「逃がすと思ったか?」
 視界の外れから何かが襲いかかってきた。あの植物のような剣の切っ先。刀身が伸び、まるで鞭のように、あるいは蛇のように自由自在に蠢いていた。蠢く刃の蛇がさらにレイジングハートを咬み千切っていく。
「穿て」
 さらに、炎の槍がいくつも行く手を阻む。だけど、それならまだ掻い潜れる。
(えっ!?)
 掻い潜った訳でない。むしろ、光に誘導されただけだったらしい。逃げた先には、すでに異形の拳を構えた光が待ち構えていた。
「上手く受けろよ?」
 慌ててシールドを展開した直後、その拳が振るわれた。容赦のない衝撃に耐えきれずシールドが――レイジングハートが軋み悲鳴を上げる。さらに、私自身の身体が吹き飛ばされるのが分かった。だが、それだけでは終わらない。
「ぶち抜け」
 巨大な岩の斧――いや、鎚が振り下ろされる。ひび割れたシールドではもう耐えきれなかった。完全に砕けただけではなく、ついにレイジングハートそのものにもひびが入る。
「ごめん、レイジングハート!」
≪No Problem≫
 上空で何とか踏み止まってから、短く告げる。大切な相棒は気丈にも問題ないと答えてくれたが――だが、分かる。もう一発同じ攻撃を受けたら、今度は耐えられない。
 もう追いつめられていた。こんなにも簡単に。逆転の方法も思いつかないまま。
(本当に、こんなので終わりなの?)
 焦りに手が震える。こんなところでは終われない。そう思えば思うほどに。でも、
(本当に終わりなの?)
 違和感がある。こんなところじゃ終わらない。そう叱咤する自分がいた。その叫びの正体。それこそが逆転の方法のはずだった。でも、それは一体――?
≪Maste
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