『天理教』
[2/3]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
のことを違和感なく受け入れた。
それに違和感を抱いた零那。
それに気づいたお母さん。
『うちの子は慣れてるだけよ。行事には色んな人が遠方からいっぱい来るし、毎日のように信者さんは出入りする。こうして暫く家に置いたりすることもあるからね』
納得。
毎朝毎晩、プラス行事ごとの、おつとめ。
その説明を受けた。
ただお経を読むだけでなく、楽器と舞も覚えなさいって...
ざっくり言うと、天理教は『自分以外の人の無事を、幸せを願い、日々生きてることに感謝する』って感じらしい。
自分に対する願いなどは駄目なんだとか。
『人助けが仕事』らしい。
早朝から掃除しておつとめして朝食。
夕方も同じく掃除からのおつとめで夕食。
昼間も、月に何度も会合やら儀式やらで忙しい。
部屋の準備したり大人数の食事作ったり...
他には、舞や華道、書道なども先生が教えに来てたりする。
いろいろ手伝ったりはしてた。
華道の先生が、零那の部屋に来て、一緒にどうかと聞かれたので行った。
施設でやってたのもあるし、花は好きやから、楽しく活けれた。
華道が好きってのが伝わるって言われた。
花の使い方が上手って褒められて嬉しかった。
おつとめの途中で頭が割れそうに痛いって症状が続いた。
今まで大分我慢してきたけど限界だったんかな。
寺で結婚式や儀式してるときに流れてるような、ちょっと甲高い音を出す楽器...
名称が解らん。
その音が毎日のおつとめで頭を支配してた。
木魚と般若心経に慣れてたからかな?
なんなんだろう、この拒否反応は...
朝のおつとめには出ず、布団にくるまって耳を塞いでた。
仕事には週5位で出てたから、夜のおつとめが終わってから帰るようになった。
掃除は勿論後ほどしてました。
お世話になってる身なので。
おつとめも、時間通りでは無いけど、朝晩必ず、しに行ってた。
お母さんと話した。
体が受け付けんなら仕方ない。
でも、必ず誰かの無事を、幸せを祈って。
今日も無事に終えることに感謝して。
貴女の事、調べました。
貴女の幸せは私が祈り続けます。
零那は歪んでるから、この時、何一つ嬉しくなんか無かった。
逆にムカついた。
解ったような気になって同情してる目の前の人が憎たらしくなった。
『綺麗事ばっかやな。信者集めて他人の幸せ祈って、それが叶うと本気で思てんの?馬鹿やんな?有り得んし!神や仏が願いを叶える?そもそもそんなモン居らんやんな?だいたい神や仏が最良の存在って確証無いやんな?神そのものが悪者かも知れんやんな?』
何に対してこんなに憤りを感じてるのか。
理不尽で矛盾だらけの世の中を恨んで憎んで生きてきて、それでも今の自分は...
今の自分
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2025 肥前のポチ