マクロスF
0784話
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り添える。けど、その代償として普通の寿命を持つ者達とはいずれ死に別れなければならない。つまり、アクセルとそれ以外の全てを選択して、アクセルを選ぶ覚悟がある?」
「……時の指輪。アクセルから以前ちょっとだけ話は聞いたけど……そう、これが本物なのね。アクセル、その時の指輪は当然あたしの分もあるんでしょ?」
レモンの言葉を聞いてから数秒程沈黙し、レモン達の指に嵌まっている時の指輪へと視線を向け、俺へと尋ねてくる。
「ここまで俺に関わらせておいて尋ねるのも卑怯かもしれないが……本当にいいんだな?」
「あたしを誰だと思っているの? あたしはシェリル。シェリル・ノームよ。欲しいものを得る為に必要なら、どんな事だってやってみせるわ。……あたしがあんたに対して想っているこの気持ちは、それ程に大きいのよ。レモンの言うとおり、アクセルとそれ以外で分けられる程に」
強い意志が籠められたその声に、俺もまた小さく頷き空間倉庫から時の指輪を1つ取り出す。俺が持っている20個の中の1個。より正確には目の前にいるレモン達に4個と、魔法球に1個使われているから残り15個のうちの1個。
嵌めた者を時の流れの外に置き、レモンの言ったように自分と親しい者との死に別れを決定づける、見る者によっては呪いの指輪と感じる者すらもいるだろうマジックアイテム。
だが、混沌精霊である俺と永劫に共にあると判断した者にとっては、唯一の希望の指輪。
手のひらの中にあるその指輪を掴み、シェリルの方へと視線を向ける。
以前にもシェリルに時の指輪を渡すかどうかを迷ったが、あの時はV型感染症の問題があった。迂闊に時の指輪を嵌めると、それはV型感染症の完治が不可能になるかもしれないという恐れがあったのだ。だが、今は違う。ランカのおかげでV型感染症の原因となるフォールド細菌はシェリルの腸に存在し、これ以上無い程に健康な状態だ。そんな今なら……
シェリルが差し出した左手の薬指へと時の指輪を近づける。
最後の確認の意味を込めて視線を向けるが、それに対する返答は無言の頷きのみだった。
シェリルの左手の薬指へと時の指輪を嵌め……次の瞬間、指輪の大きさが自然とシェリルの指に合わせた大きさへと変化する。
「シェリル……これでお前は俺のものだ。そして、俺はお前のものだ」
「アクセル……」
指輪が嵌められた左手を握っているシェリルを引き寄せ、そっと触れるだけの口づけを行う。
「ん……ありがとう。これであたしも、正真正銘本当にアクセルの恋人になったのね」
「ああ。これからは何があっても俺がお前を守る。例えマクロス世界で新統合軍が攻めてこようと、あるいは別のバジュラの群れが攻めてこようと……何があっても俺がお前を守ってみせる」
「……アクセル……」
潤んだ瞳で俺
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