第3話
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んやの?」
はやてがあげるうめき声が耳に届き、ゲオルグは彼女の身体の上から飛びのいた。
「ごめん。大丈夫、はやて?」
「うん、大丈夫・・・やと思う」
はやては頭を振りながらゆっくりと立ち上がり、辺りの様子を見まわして絶句した。
彼女の目線の先にはバラバラに飛び散った指揮所のテントの跡があった。
「何があったんよ、これ・・・」
「砲撃だよ」
唖然として呟くはやてに対して、ゲオルグは短く答えると部隊長の姿を見つけて
駆け寄っていった。
「部隊長、ご無事ですか?」
部下からの報告を受けていた部隊長は、ゲオルグの方に向き直って頷いた。
「ああ。 部下たちも全員無事だ。 君も怪我はないかね?」
「はい、八神捜査官も無事です。 ところで、これは砲撃だと思うのですが」
「ああ、まちがいないだろうな。 指揮所に居なくて助かったよ」
部隊長はそう言ってテントの残骸に目をやるが、すぐに慌てた様子で
ゲオルグの方を再び振り返った。
「そういえば、司令部は無事か? 砲撃音は一度ではなかったような気がするが」
「すぐに連絡してみます」
ゲオルグが緊張した面持ちで頷くと、司令部との通信を繋ごうとする。
が、何度繰り返しても応答はなく、ゲオルグの焦燥は高まっていく。
「ダメか?」
「はい・・・、もう少し試してみます」
その時、ゲオルグの前に通信ウィンドウが開いた。
てっきり司令部からのものだと思ったゲオルグは安堵の吐息をもらしかけたが
その中に映っているのが次元航行艦のオペレータであることに気がつくと、
再びその表情をこわばらせた。
『え、繋がった? シュミット2尉は無事だったんですね、よかった・・・』
オペレータは安堵した表情を浮かべるが、その言葉にゲオルグは表情を固くする。
「僕は無事って・・・どういうことですか?」
『えっ!? あの・・・それは・・・・・。あっ、はい』
ゲオルグの問いにオペレータは口ごもり、最後は横を向いて頷くと画面から消えた。
そして、代わって現れたのは艦長だった。
『私が説明する。 先ほど本艦と地上の作戦司令部との連絡が突如寸断されたのだが
司令部と各陸士部隊の指揮所が全て破壊されていることが映像で確認できた』
「なんですって!? では少将は?」
ゲオルグが声を荒げると、近くに寄ってきていたはやてがギョッとした表情をする。
必死に問いかけるゲオルグに対する艦長からの返答はにべないものであった。
『不明だ。 恐らくは司令部を破壊した攻撃により死亡されたものと推定している。
それだけでなく、作戦司令部の全員が死亡したと推定せざるを得ない状況だ』
「そんな・・・。では作戦
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