第四章
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「非道なことも言わないしな」
「こうした時もな」
「ああ、そうだよ」
まさにというのだ。
「状況をよく見て言うな」
「だったらな」
「ここはだな」
「何もするな」
絶対にというのだ。
「リーダーを信じろ、いいな」
「それじゃあな」
こう話してだ、彼等は今は大人しくしていた。そうしてライブが開くのを待った。
ライブ会場は満室になり誰もがはじまることを待っていた、そしてジャックのバンドのメンバーがステージに出て。
そのうえでコンサートをはじめた、ブラック=プリズンのメンバーはこれまでは何もなかったことに安心していたがしかし。
まだ不安があった、だが。
その中でだ、歌と演奏がはじまり。
一曲目、二曲目と続いた。その間ゴールド=サックスのメンバーは大人しかった。それはコンサートの間ずっとそうであり。
アンコールの時もだった、彼等は静かなままだった。そうしてライブが終わったが結局最後まで平和なままだった。
それでだ、メンバーは思いも寄らぬ平和な進展に驚きながらだ。ジャックのいる楽屋に向かった。そうしてその中にいる彼に問うた。
「何もなかったけれどな」
「これはどうしてなんだ?」
「あのゴールド=サックスの連中が騒がないなんてな」
「邪魔しなかったって」
「一体どういうマジックなんだ?」
「どうしたんだよあいつ等」
彼等は怪訝な顔でジャックに問うのだった。
「あの連中は完全なならず者だろ」
「それこそ何でもありの連中だぜ、俺達と違ってな」
「その連中が何もしなかったってな」
「これはどういうことだよ」
「どんなからくりなんだ?」
「リーダー訳を知ってるのかよ」
「しきたりだよ」
ジャックはにやりと笑ってだ、驚きを隠せないメンバーに答えた。
「奴等が動かなかったのはな」
「しきたり?」
「しきたりってどういうことだよ」
「はっきり言えば動けなかったんだよ」
ゴールド=サックスの面々はというのだ。
「ここではな」
「このライブハウスではか」
「動けなかったのか」
「そうだったっていうんだな」
「連中が」
「ここの客は特別でな」
それで、というのだ。
「ちょっと騒ぐとな」
「連中がいつもしているみたいにか」
「そうすればか」
「聴いてるお客さん達がか」
「そうさ、そうした連中をフクロにしてな」
そうして、というのだ。
「店から叩き出すんだよ」
「あのゴールド=サックスの連中でもか」
「そうするのか」
「ああ、ここの客は強いぜ」
にやりと笑ったまま言うジャックだった。
「ボクサーやフットボーラーも多いんだよ」
「そういえばガタイのいい奴いたか」
「結構な」
「俺達の倍位のでかさの奴とかな」
「強面のがな」
「それこそ銃を持
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