第二章
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「そして調べよう」
「そうですね。ただ」
「ただ?」
「ここあからさまに何かありますよ」
そうした場所だというのだ。
「もう直感で感じますよ」
「リンゲン君は勘がいいからね」
「勘が教えてくれます」
まさにそれがだというのだ。
「ここ、凄い場所ですよ」
「何があって誰がいるかわからない」
「混沌としてますよ」
そうした場所だというのだ。
「何があるかわからないですよ」
「そうなんだね。けれどね」
「教授はですね」
「行くよ」
笑顔での言葉である。
「是非ね」
「それじゃあ」
「中に入ろう」
こう話してだ、二人でだった。
街の中に足を踏み入れた、すると。
その中に入るとだ、急にだった。
暗くなりしかもだ、周りにだ。
妙な気配を感じた、ロートはその気配を感じて周りを見回した。すると。
道だけではなかった、様々な大きさや構造の建物を見回しているとそこにはだった。橋それもその橋達はというと。
木の橋もあれば吊り橋もある、それが建物と建物の間に立体的にあり。
洗濯のロープも垂らされそこにだった、洗濯ものが沢山干されていた。
橋の上に人が行き交い犬や猫もそうしている、そして道には。
そこにも犬や猫がいて人々がいる、その左右に扉が連なっている。そこを見回してだった。
ロートは目を瞬かせてだ、こうリンゲンに言った。
「ここは」
「こうした場所ははじめてですね」
「うん、私もね」
まさにだ、こうした場所はというのだ。
「はじめて見るよ」
「何か凄いですね」
「全くだね」
「まさか道だけでなく」
「橋まであるとは」
「想像していませんでした」
リンゲンもこう言うのだった。
「僕も」
「そこで僕って言うんだね」
「すいません、口癖で」
一人称のそれだというのだ。
「ついつい」
「いやいや、それはいいよ」
「いいですか」
「僕っ娘は可愛いからね」
だからいいというのだ。
「日本の萌えの一つだよ」
「それもまた日本文化ですか」
「今のね」
それだというのだ。
「これがまた奥が深いものなんだよ」
「日本人もわからない人達ですね」
「不思議な国だね」
「異次元みたいな国ですね」
「けれど日本文化にもあるから」
その萌え文化の中にというのだ。
「君が自分のことを僕と呼ぶのもいいよ」
「わかりました、それじゃあ」
リンゲンは応えた、そしてだった。
ロートは彼女を連れて街の中を進んでいった、その街の人々は老若男女いて。
しかもだ、服装も何もかもがだった。
一人として同じものはなかった、その全てが。
それでだ、リンゲンはいぶかしむ顔でロートに言った。街だけでなく建物と建物を結ぶ橋も渡り建物の中も歩きながら。
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