第二
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を見る。
「まあ、色々あってな。ここに飛ばされたんだ。ほら、俺の魔法見たことなかった
んじゃないか?こっちの世界とは形態が違うようだし」
ああ、そういえば!と手を叩き、うんうんと唸る青年。しかしふと思い出したよう
に
「えっと、ならあの最後のも知らない世界の魔法ですか?発動した魔法を跡形もな
く消すなんて、こっちの世界の魔法じゃ無理ですし」
「いや、それは俺の世界でも無理だぞ。発動前に止めることならできるが」
「えっ?じゃあどうやって・・・?」
話せば長くなるかもしれないが、と一つ間を置いてからシャガルは口を開けた
「俺の中にはもう一人別のヤツが住み着いているんだ」
『ヤツとはなんだヤツとは。全く』
憤慨するアルファの声が青年に届く訳もなく、青年はまたも理解が追いついていな
い。
「まあ、見せるのが一番だな。アルファ」
『まあ、仕方あるまい』
シャガルが、アルファに体を委ねる。
長い間共にいた仲。言いたいことは大体分かるようだ。
《初めましてだな、異世界の人間よ》
「え?声が変わった・・・?それに、その眼の文様は・・・?」
基本的に、アルファの発する声はシャガルの声に少しアルファの声が混ざった声に
なる
そして両目には朱の五芒星が爛々と輝く。
《シャガル・・・この男が言っていただろう?我がそのもう一つの人格。アルファ、
だ。》
「え、ぁ・・・どうも、カイルって言います・・・って、ホントだったんですね」
《我は魔法の構成を認識できる。あの魔法を消し去ったのも、構成を分解したから
だ》
「ええっ!?それって物凄い事じゃ・・・!?」
《ふふ、そうだろう。我以外にはできぬぞ。もっと褒めてもいいぞ?》
「はい!すごいです!」
完全に調子に乗ってきたアルファと、それに乗る青年・・・カイルの会話は終わりを見
せなくなっていた。思わず、シャガルが表に出る
「あー・・・まあ、これで信じてもらえたかな」
「はい。異世界と、もうひとり、アルファさん。不思議ですけど、楽しい方です
ね」
「ああ。さて、じゃあすまないが、この世界について教えてくれないか?右も左も
わからなくてな。」
「わかりました。でも、また追っ手が来るかもしれないので、もう少し奥に行きま
しょう。」
そう言うカイルは、草を払いながら森の奥へと歩を進めた。
――――――――――――――――――――――――――――――――――――
「ヘラス帝国と言う国とアリアドネーと言う国の国境付近にある僕の村は、それほ
ど大きくありませんが、この辺り一帯の山や森の管理を全て任されていたんです」
森の奥、少
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