暁 〜小説投稿サイト〜
東方紅魔語り
Part6 異変前日
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に、まさかこんなにも早く本番が来るとは・・・。
 そんな俺をよそに、レミリアはその場にいる『中華服』の女性に視線を向けた。

「美鈴、あんたは門の前で待機。んで敵が来たら、本気で戦ってやられた『ふり』をしなさい」

「え、私はまさかの死んだフリですか?」

 中華服の女性、名前は『紅 美鈴』が疑問の声を鳴らす。

「あんたは弾幕ごっこ苦手でしょ。とりあえず本気になったけど倒された、と思わせれる演技をしなさい」

「それにどんな効果が・・・」

 もっともな疑問だ。
 レミリアはリズムを崩さず話す。

「門番ってのは結構重要な役職。普通は実力のある奴を置くのよ。しかし、そこに対して強くない奴を置いている、と思わせる事が目的」

 更にレミリアは言葉を繋げる。

「『門番がこんなに弱い?まさか、ここの奴ら弱いんじゃ?』と思わせて、油断した所を仕留める。これが流れ」

 そうね、とレミリアは付け加える。

「『背水の陣だ!』みたいなセリフでも吐いとけば大丈夫じゃない?博麗の巫女はたかが14歳程度って聞いたし、簡単に騙せるでしょ」

「いや、一人で『背水の陣』は・・・まあ分かりました」

 レミリアは満足そうに頷くと、次に紫色のパジャマのようなものを着た女性に目を移した。
 確か名前は『パチュリー・ノーレッジ』だったか。

「パチェは図書館に大量の迎撃装置を取り付けておきなさい、弱った敵を退治するくらいなら問題ないでしょ?」

「分かったわ」

 パチュリーは簡潔な言葉を口に出す。
 レミリアは頷き、そして咲夜と『俺』に視線を向けた。

「あんた達二人は主に『紅魔館』に近付く輩の迎撃を行ってもらうわ」

「分かりました、お嬢様」

 咲夜は一礼しながら答える。
 そして俺は。

「えーと、俺で大丈夫なのでしょうか?不安しか無いわけですが」

「戦闘方法とかは咲夜に教えてもらいなさい」

 俺の疑問は言葉一つで一蹴された。
 だが、次に言葉を発したのは俺ではなく、隣の咲夜だった。

「ちょっ、ちょっと待って下さいお嬢様!なぜ私が・・・」

「あなた以外に弾幕について教えれる者がいる?パチェは動かしたくないし、美鈴は下手だし、咲夜しかいないじゃない」

 レミリアの言葉に咲夜は黙る。
 何故かは分からないが、咲夜は俺に教える事がそこまで乗り気では無さそうだ。
 確かに、初対面の時は『侵入者とそれを殺そうとする者』という関係だった為、仲良くは出来ないだろう。だが、わざわざ主人の発言に異を唱える程なのか?と少し疑問に思う。

「分かったわね、咲夜?」

「・・・はい」

 確認の言葉に、咲夜は少し間を置いて答えた。

「さて、じゃあまとめ。敵は
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