暁 〜小説投稿サイト〜
東方紅魔語り
Part6 異変前日
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ていた。

「その見取り図、一階と二階が間違えて記載してあるのよ。ほら、二階って書かれてる方に『玄関』が記載されてる」

 指摘され、よく見てみると確かに玄関が記載されている。
 というか咲夜さん、そんな大事な事くらい説明してくれても良かったんじゃ?

「あ、ならもう一つ質問、この見取り図で言うと、いま俺がいる場所って何処ですかね?」

 尋ねると、レミリアは見取り図の右側・目的地から少し遠ざかった位置を指し示した。

「あー、有難うございました。これで辿り着ける気がしますよ」

「そう、じゃ私はすることがあるから、またね?」

 そう言うと、レミリアは廊下の奥へ再び消えた。
 ・・・レミリアさん、意外と親切だな。
 そう思いながら、道の確認のために見取り図を見ながら足を動かした。







 あの男は嫌いだ。
 私は素直にそう思う。なぜあんな人間が紅魔館に入ることになってしまったのか?
 レミリアお嬢様は『戦力のため』と言ってはいたが、それだけが本心とは思えない。そもそも、気絶していた時点で『私より弱い』事を分からない訳がない。
 なぜ、あんな男を迎い入れた?

「妖精メイド、貴女は彼方をやりなさい」

 妖精メイドに指示を出しながら疑問を感じる。
 レミリアお嬢様が迎い入れた人間のため、粗相の無いように扱わねばならないのだが、やはり納得が出来ない。
 なにより、なんでよりにもよって外から来た『外来人』なのだ。
 外来人は霊力、妖力といった部類の力を知りもしなければ、使えもしないだろう。
 弾幕ごっこが流通している幻想郷では、使えることが大前提なのだ。使えない人間など、もはや戦力にもなりやしない。

(・・・運命を見れるお嬢様が、自分の不利益になられる存在を自分の側に置く事は無い。となると、やはり何かある?)

 そんな事をついつい考えてしまう。
 とりあえず、今はこの仕事を終わらせるか。
 そう思い、またも妖精メイドに指示を出した。






「さて、皆は集まったわね」

 レミリアは全員の前に立ち、目を走らせてから一言ついた。
 とりあえず道を教えてもらった俺は、まあ確認の為に歩き回っていた訳だが、又も道に迷ってしまい、そしてレミリアに助けられて今に至る。
 ・・・我ながら情けない。

「とりあえず今夜、予定通りに異変を起こすわ。時刻は12時ジャスト。何か意見は?」

「え!?ちょっ、今日異変開始ですか!?」

 驚き、思わず声に出してしまった。
 そのうるさい声に、レミリアは冷静に口を開いた。

「そうよ、そもそも今日が予定していた日だし」

 マジか・・・、と声を漏らす。
 あと数ヶ月くらい後だと思っていたと言うの
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