Part6 異変前日
[2/4]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
ていた。
「その見取り図、一階と二階が間違えて記載してあるのよ。ほら、二階って書かれてる方に『玄関』が記載されてる」
指摘され、よく見てみると確かに玄関が記載されている。
というか咲夜さん、そんな大事な事くらい説明してくれても良かったんじゃ?
「あ、ならもう一つ質問、この見取り図で言うと、いま俺がいる場所って何処ですかね?」
尋ねると、レミリアは見取り図の右側・目的地から少し遠ざかった位置を指し示した。
「あー、有難うございました。これで辿り着ける気がしますよ」
「そう、じゃ私はすることがあるから、またね?」
そう言うと、レミリアは廊下の奥へ再び消えた。
・・・レミリアさん、意外と親切だな。
そう思いながら、道の確認のために見取り図を見ながら足を動かした。
あの男は嫌いだ。
私は素直にそう思う。なぜあんな人間が紅魔館に入ることになってしまったのか?
レミリアお嬢様は『戦力のため』と言ってはいたが、それだけが本心とは思えない。そもそも、気絶していた時点で『私より弱い』事を分からない訳がない。
なぜ、あんな男を迎い入れた?
「妖精メイド、貴女は彼方をやりなさい」
妖精メイドに指示を出しながら疑問を感じる。
レミリアお嬢様が迎い入れた人間のため、粗相の無いように扱わねばならないのだが、やはり納得が出来ない。
なにより、なんでよりにもよって外から来た『外来人』なのだ。
外来人は霊力、妖力といった部類の力を知りもしなければ、使えもしないだろう。
弾幕ごっこが流通している幻想郷では、使えることが大前提なのだ。使えない人間など、もはや戦力にもなりやしない。
(・・・運命を見れるお嬢様が、自分の不利益になられる存在を自分の側に置く事は無い。となると、やはり何かある?)
そんな事をついつい考えてしまう。
とりあえず、今はこの仕事を終わらせるか。
そう思い、またも妖精メイドに指示を出した。
「さて、皆は集まったわね」
レミリアは全員の前に立ち、目を走らせてから一言ついた。
とりあえず道を教えてもらった俺は、まあ確認の為に歩き回っていた訳だが、又も道に迷ってしまい、そしてレミリアに助けられて今に至る。
・・・我ながら情けない。
「とりあえず今夜、予定通りに異変を起こすわ。時刻は12時ジャスト。何か意見は?」
「え!?ちょっ、今日異変開始ですか!?」
驚き、思わず声に出してしまった。
そのうるさい声に、レミリアは冷静に口を開いた。
「そうよ、そもそも今日が予定していた日だし」
マジか・・・、と声を漏らす。
あと数ヶ月くらい後だと思っていたと言うの
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ