第二十九話:夏の終わりと転校生
[4/5]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
ゼノヴィアが耳打ちしてきた
「イリナはイッセーと幼馴染らしい、前にそう聞いた」
「へえ、そうなのか」
「そして、私の元同僚、つまり聖剣使いだ」
「っ!?それって天界勢力ってことだよな?」
「ああ……イリナがなぜ駒王学園に来たのかは私にも分からんがな、まあ後で話すだろう」
「そうか……」
良く分からないけど、まあ、今は敵勢力ってわけでもないから警戒する必要はないか
俺も自己紹介でもするか
「初めまして、俺はルドガー・ウィル・クルスニクだ、ルドガーって呼んでくれ」
「うん、よろしくねルドガー!!」
この感じ…やっぱりレイアに似てるな、変なダジャレとか好きかもしれないな
「お気にイリナ料理とかあるか?」
「うーん、色々あるけどやっぱり和食かな、食べなれた味っていうかなんというか…」
「そ、そうか、良かったら今度作ってみようか?料理は得意なんだ」
「え!?ホント!!ありがとねー!!!」
ダジャレはスルーされたけど自己紹介としてはいい感じだよな、俺
「む?さっきはお気に入りとイリナを掛けていたのか?気づかなかったぞ」
やめてくれよ、ゼノヴィア!!ダジャレなんて解説したら寒いだけじゃないか!!!
俺にはイバルみたいに自分から解説するメンタルがないんだから許してくれよ!!!
「あ!!ホントだ!!気づかなくてゴメンね!!!」
「くうぅ……」
もう…もう二度と安易にダジャレを言ったりなんかしないぞ……!!
「そう言えば、さっきこんな本受け取ったんだけど何か分かる?」
ん、本?俺も転校生として駒王学園に来たけどそんなの貰ったか?
どれどれ――
『プリンス×コック』
「………………………」
「ちょっと!?何で破ろうとするの!!?」
タイトルを見た瞬間、イリナの腕からいかがわしい本を奪い取り破りさろうとする
しかし、イリナの制止を受けてギリギリで踏みとどまる
………この本凄まじく嫌な予感がする……
「何だか分からないけど、中を見てからでも遅くないんじゃないの?」
「そうだぞ、ルドガー、私も少し興味が出てきた」
「俺も、俺も」
「みなさん何をしているんですか?」
何でイッセーとアーシアも来ているんだよ!!?
いいのか?これを見たらひどい目に合う気がするぞ!!?
主に俺が!!!
「じゃあ、開くよ?」
「「「ああ(はい)」」」
ちょっ!?俺の同意は!!?
そんな俺の心の叫びを無視してイリナが勢いよく本を開くそこには――
――俺をベッドに押し倒す祐斗の図があった
「アウトオオオオオッ!!!??」
勢いよく本を閉じる俺、そしてそんな俺を凄く憐れんだ表情で見つめるみんな
さりげなくイッセーが俺から離れようとしているのはきっと
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ