第三章
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「靴下もね」
「本当に寒さが苦手なんだ」
「そう、だからここでね」
私はまたお外を見た、窓の向こう側を。
天気はさらに悪くなっていた、それで言うのだった。
「降ったらね」
「もっと寒くなるから」
「勘弁して欲しいわね」
「けれどね」
「ええ、お天気のことはね」
私は苦笑いで俊朗君に返した。
「どうしようもないから」
「このことはね」
「お天気はね」
それこそれだった。
「ドラえもんの道具でないとね」
「そうそう、どうしようもないから」
「仕方ないわね」
「ドラえもんは凄過ぎるからね」
「ポケットの中から何でも出してくれるから」
そうしてのび太君と一緒に色々としていく、ドラえもんを見て一緒にいたいと思ったことは私にもあるし俊朗君にもあるみたいだ。
「ずっと暖かくなれるカイロとか服とかね」
「普通にあるよね」
「ああいうの欲しいわ」
「お天気を変えられる道具とかも」
「本当に欲しいわ。けれどね」
それでもだった、ドラえもんは漫画なので。
私はくすりと笑ってだ、このことはこう言って終わらせた。
「それは漫画を読んでね」
「楽しむってことだね」
「そうするわ」
「それしかないからね」
「ええ、とにかくね」
「うん、雨はね」
俊朗君も私に言ってくれた。
「心配だね」
「本当に降らなかったらいいけれど」
「降らないうちに帰ろうね」
「ええ、そうしましょう」
私達はチーズフォンデュとワインで温まりながらそうしたことを話していた。そして食べて飲んでからだった。
お店を出た、するとここでだった。
ぽつぽつと来た、私は降りはじめたお空を見てしまった、といった顔になって言った。
「降ってきたわね」
「うん、案の定ね」
「参ったわね、これは」
「どうする?ここは」
「どうしようかしら」
こう彼に応えながらだ、そのうえで。
私はとりあえず周りを見回した、それでだった。
近くに丁渡傘屋さんを見付けた、そうしてから俊朗君に言った。
「あそこに行こう」
「まずは傘を買って」
「ええ、そうしましょう」
「そうだね、それじゃあね」
俊朗君も私の言葉に応えてくれた。
「まずはね」
「傘を買ってね」
「傘をさして帰ろうね」
こうしてだった、私達はすぐに傘屋さんに飛び込んだ、幸い傘屋さんまでは雨はぽつぽつだったので殆ど濡れなかった。
それで傘屋さんで傘を買うことにした、けれど。
傘の種類が多くてだ、何を買うかというとだった。
迷うことになった、それで私は困った顔になってお店のおじさんに言った。
「どの傘がいいでしょうか」
「雨が降ってきたからね」
「はい、買いに来ましたけれど」
「そうだね。まだ小降りだけれど」
おじさんはお店の
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