第九十四話 油断
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流れ出ていた。
闇慈は即座に馬車の中で待機しているアーシアに大声で促す。
「アーシア!君のセイクリッド・ギアでイッセーの傷を癒せ!このままだとイッセーは死んでしまうぞ!!」
「はい!!イッセーさんは死なせません!!」
アーシアは癒しの力をオーラに具現させ、それを一誠に向かって放とうとするが・・・
「そうはさせん。赤龍帝、貴様の力はやはり危険だ。これを逃すわけにはいかん、いけ!フェンリルよ!!」
ロキは一誠の力を恐れたのかこの機会を逃すまいとフェンリルに一誠を殺すように指示を出すが闇慈はネヴァンからデスサイズ・ヘルに変えると憑依死神と明鏡止水を同時に発動させ、フェンリルに斬りかかる。
「やらせるか!!」
闇慈は魔力を足に留め、神速の速さで斬りかかるがフェンリルはそれを交わすが、体の一部に切り傷が入る。フェンリルは声を上げなかったものの、歯をガチガチと食いしばり、痛みに耐えているようだ。
「これなら!!」
闇慈はロキを他の人が抑えてくれているこの機会にフェンリルを倒そうと再び切り掛ろうとするが・・・
ズキッ!!
「グッ!?」
闇慈の片足に激痛が走り、動きが鈍った。見てみると片足から血が流れ出ていた。一誠よりは軽いがそれでもかなりの量が出ていた。
(俺のデスサイズ・ヘルを避けた時か・・・ちぃ!!)
闇慈は六枚の翼を広げると動けない事をカバーするが目の前にはこの瞬間を待っていたかのようにフェンリルがもう片方の足を噛み付こうとしてた。しかし牙が当たる瞬間、咄嗟の動きでダークネス・クロスをフェンリルの鼻に放った。
フェンリルは捉えてた闇慈の片足を完全に噛み付く前にダークネス・クロスを避けるが・・・・闇慈は完全に防ぐ事は出来ずにフェンリルの牙の先端を片足に受けてしまった。
それに伴い先程とは比べようのない血がもう片方の足から流れ始めた。
「グ!!フェンリルに噛まれた足に痛みがないが・・・動かせない・・・あの軽い噛み付きだけで神経と筋肉が切れたのか・・・もう少し遅かったら俺の足は食われてたな・・・だが」
闇慈は傷口を抑えながら解析していたが、フェンリルの方もダークネス・クロスを完全に避けることが出来ずに鼻に切り傷を負っていた。
敏感な鼻を傷つけられた事によってフェンリルは痛みに悶えてた。闇慈は失血による意識放出と戦いながら、フェンリルを見据えていた。
(来るなよ・・・今来られたら俺は満足に戦えない)
闇慈は魔力で傷を少しずつ癒していたが焼け石に水だった。歯を食いしばり耐えていたが、突然フェンリルが居なくなった。見てみるとヴァーリや美猴がロキと対峙しており、分が悪いと感じたロキはオーディン達に会談の日に再び現れる事を告げるとそのまま居なくなった。
闇慈はそれを
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