二心同体の愚者
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透真は立ち上がる。
「来いペルソナ『トウヤ』!」
蒼い光を伴って、言葉と共に黒衣を纏った若き賢者が、透真から具現化する。
(先生は僕 僕は先生 僕は先生の心の海よりいでし者)
(先生 一緒に行こう どこまでも!)
「この馬鹿野郎が!ああ、行ってやる。遅れるなよ」
己にしか聞こえない声に精一杯応え、透真は敵を見据える。
「アギ!」
賢者が火球を撃ちだし、一瞬でシャドウを燃やし尽くす。間髪いれずに設置されたカメラも同様に消し炭にする。そして、透真は迷いなく切り札を切った。
翌日のニュースで、ある施設を中心とした地域で集団昏睡事件が発生。幸いにも昏睡状態に陥った者達は全員一日で目を覚まし、健康状態も良好であると報じられた。しかし、その施設が中心であること、施設でボヤ騒ぎがあったこと、施設の職員は未だに目を覚ましていないことは報じられなかった。そして、施設の名簿に名を連ねる孤児達が行方不明であることも…。
こうして、生ける魂と死せる魂は融合し、死を内包した真実『FOOL(愚者)』たる旅人が生まれた。
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