暁 〜小説投稿サイト〜
FOOLのアルカニスト
二心同体の愚者
[12/12]

[8]前話 [9] 最初 [1]後書き [2]次話
透真は立ち上がる。

 「来いペルソナ『トウヤ』!」

 蒼い光を伴って、言葉と共に黒衣を纏った若き賢者が、透真から具現化する。

 (先生は僕 僕は先生 僕は先生の心の海よりいでし者)
 (先生 一緒に行こう どこまでも!)

 「この馬鹿野郎が!ああ、行ってやる。遅れるなよ」

 己にしか聞こえない声に精一杯応え、透真は敵を見据える。

 「アギ!」

 賢者が火球を撃ちだし、一瞬でシャドウを燃やし尽くす。間髪いれずに設置されたカメラも同様に消し炭にする。そして、透真は迷いなく切り札を切った。

 翌日のニュースで、ある施設を中心とした地域で集団昏睡事件が発生。幸いにも昏睡状態に陥った者達は全員一日で目を覚まし、健康状態も良好であると報じられた。しかし、その施設が中心であること、施設でボヤ騒ぎがあったこと、施設の職員は未だに目を覚ましていないことは報じられなかった。そして、施設の名簿に名を連ねる孤児達が行方不明であることも…。
 
 こうして、生ける魂と死せる魂は融合し、死を内包した真実『FOOL(愚者)』たる旅人が生まれた。
[8]前話 [9] 最初 [1]後書き [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ