|特訓《拷問》って、いい響きだ
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しむからな」
「それは、大丈夫。僕だけが助かって皆には悪いとは思う。だけど、生きていたいって思ったから」
「そうか。なら、復讐の相手だけはしっかりと見据えていろ。オレからは以上だ。1週間後、お前の師となる男の元に連れて行ってやる。それまではゆっくりと身体を休めていろ」
「一つだけ聞かせて、なんでグレイとハムリオの氷と銀はあんなに硬いんだ?」
「簡単だ。オレもグレイもハムリオも、己の武器である物を深く理解しているからだ。雷とは、氷とは、銀とは、一体どう言う物なのかを理論的に感覚的にしっかりと理解しているからだ。鳥が親に教えられずとも翼を使って空を飛べる様に、オレ達は己の武器を身体の一部同然に扱う事が出来る。創造系の魔導士の基本だな。お前の魔剣創造も炎に特化してしまったようだが、以前よりも強力になっている。お前が炎とはどんな物なのかを感覚的に理解を深めたからだ」
まあ、ずっと傍にあったからね。理解は深まるよ、絶対に。
「だからお前の師には冥界一の刀匠ロン・ベルクを紹介する。奴は超一流の剣士であったが、己の力を全力で振るえる武器に恵まれず、自分で作る事を決めた男だ。その男の元で剣とは何なのかを理解すると良い。ついでに多少の剣技も教われば良い」
「ついでって」
「剣技なんて物は自分で磨く物だ。何処かの誰かに弟子入りしてどうする。同じ流派であろうと似ているだけで個人ごとに差は出る。それに最終的には同じ目的に達する。すなわち、斬りたいものを斬る。それだけだ。戦士とはそう言う物だ」
極論過ぎると思うんだけど今は気にしないでおこう。なにより、身体が休息を求めてる。
「ふむ、疲れているようだな。今日の所はここまでにしておこう。本体もこちらに意識を割き辛くなっている様なのでな」
そう言うと同時に目の前の人形らしき物が消え去る。そして僕の意識はまた病みに飲まれる。
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