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ウルトラマンゼロ 〜絆と零の使い魔〜
虚無-ゼロ-part1/目覚めの時
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、いずれ王となる身ですからしっかり覚えておいてくだされ。使えるものは何でも使う。これこそ政治と戦の基本ですぞ」
勝機が見えた…そうかもしれない。アンリエッタはあの白き光が、最後まであきらめずにいた自分たちに光明をもたらしてくれた始祖ブリミルが祝福を与えてくれたものかもしれない。本当にそうかどうかはわからないが、あの光のおかげで、自分たちのさっきまでの絶望感さえ吹き飛んでいた。
「今の光は…いったいなんだったの?」
シルフィードに乗っていたキュルケ・タバサ・ギーシュも何が起こったのかまるで理解できずにいた。いざウルトラマンたちの援護に回ろうと思っていた矢先に起こったこの事態に、空に浮いたまま三人とも戸惑いを見せたが、すぐ我に返って、一度体勢を整えようと地上に降りることにした。



ルイズの解き放った白い光は、タルブ村だけではなかった。トリステインの各地でも、タルブ地方に突如煌めいた光として、注目を集めていた。さらに、トリステインどころか他国にさえその輝きに気付いたものが数名ほどいた。


(今の光、前にも…)
アルビオンのウエストウッド村。トリステインのラ・ロシェールの方角から白い光が立ち上ったことにティファニアは気づく。胸の中に不安を抱きつつも遠い目で眺めていた。
あの白い光を見ていると、思い出させられた。母を殺した王軍の魔の手から逃れようとしたとき、風のルビーを身に着け、オルゴールから流れた旋律に合わせて魔法を詠唱した時のことを。
(シュウ…)


タバサの出身国である、ガリア王国。その首都『リュティス』の宮殿のバルコニーから、トリステインの方角を見る、端正な顔に青い髪と顎鬚をはやした男が、どこか面白げに笑って、ルイズの起こした白い光を見ていた。


さらに、ロマリア連合皇国。ここはブリミル教の総本山ともいえる国で、教皇がこの国の頂点となっている。その国のある教会で、ステンドガラスから差し込む光に照らされた美男子が二人、一方はステンドガラスの前で祈りをささげている長い金髪の男、もう一人はその男を迎えにやってきた、オッドアイの瞳を持つ神官服の男だった。
「…『聖下』。どうやら、きたようです」
オッドアイの男が、祈りを捧げる男に報告した。
「…ええ、たった今私も感じましたよ。間違いない、あれが目覚めたようですね。『虚無』がまた…もう一人」



「ぬ、ヌグウウ…!!」
今の白い光は、ファウストに深いダメージを負わせたようだ。まさか、自分の作り出した無限の闇が破壊されるとは思いもしなかったに違いない。
ジャンボットはジャンバードに戻って機能停止、ノスフェルとサドラが今ので跡形もなく消滅した。傍らで生き延びていたのはケルビムとシルバーブルーメだけ。
「今の白い光は、いったい…?」
レオでさえ驚いていた。
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