僕は失敗した…?
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桜先輩はなにも言わずに僕の家を後にした。
「…僕は…なにしてるんだろ…」
桜先輩が出て行っても呆然と立っていた。
そのころ桜先輩はと言うと。
「…私逃げてしまったわ…どうしましょぅ…」
どうして自分が逃げたのか…そんなのわかっていた。自分も好きだったから、でも私は逃げてしまった…。
「随分と落ち込んでるんですねぇ〜 どうかしたのかしらぁ?」
と。前から声が聞こえて来た。
「…え…?」
シイナだった。
「何かあったんですかぁ? 腑抜けてるから切ってしまおうかと思いましたぁ」
「……別になんでもないわよ…」
「ふぅん…そうですかぁ ならいいですよぉ〜」
「ねぇ…シイナ」
「なんですかぁ?」
「私…その…逃げて来ちゃったの…」
「何からですかぁ?」
「それは…その…出崎君からの告白…」
「ふぅん…返事もせずにですかぁ?」
「えぇ…どうしようかわからなくて逃げちゃったの…」
「……はぁ…シャキッとなさいな、ちゃんと返事はすべきだと思いますよ。 わからないならそれなりの答えがあるはずですよ。」
「……そうよね、ありがとシイナ ちょっと戻って返事返してくるわ」
私は足早に出崎君の家に引き返した。
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