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ウルトラマンゼロ 〜絆と零の使い魔〜
結集-コンセントレイション- part1/発進せよ!ウルトラホーク3号
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えているが故になにもできない自分と、愚か者に言いようにされている自国への憤りをかみ殺しながら、ワルドにそう返していた。
「は、ははは…くはははははは!!!見たまえ!!我らの力に、トリステインの兵がごみのように潰されていくぞ!!最高だよ!これでトリステインも乗っ取り…この大陸、いや…この星そのものを私のものとしてくれる!!世界は、この私の思いのままになるのだ!!」
天を仰ぎながら、レキシントン号の最上層の甲板から高笑いを浮かべたその時のクロムウェルに、神聖皇帝の姿などかけらもなかった。そこにいるのは、権力と力におぼれた、どこにでもいるであろう愚かな愚者だった。
ワルドも、レコンキスタ兵も、クロムウェルも気づかない。結局自分たちが、何者かの掌に踊らされているだけの…『人形』でしかないということを。
「まったく、愚かな連中ね。ほんのちょっと、レアなアイテムを渡しただけで…」
そんなクロムウェルを、シェフィールドはあざ笑う目で見ていた。彼女にとって、クロムウェルなど『駒』以外の何でもない。そう、彼女の『真の主』を楽しませるためだけの…捨て駒なのだ。
「みんな、走れ!森まで逃げるんだ!」


魔の手はタルブ村の村人たちにも及んだ。
「俺たちの村が……ああ」
「怪獣だ!逃げろ!!早く!!」
「やめて!!私たちの村が!!」
畑を、野原を、放牧場を、家を…次々と破壊していく非道なレコンキスタと怪獣。
逃げ惑う村人たちが悲痛な叫びをあげていくが、非情にもアルビオン軍と彼らに従う怪獣たちは、周辺を含め、タルブの景色を蹂躙していった。
「何が起こってるんだ…?」



「アルビオンが攻めてきた!?」
レコンキスタに支配されたアルビオンが、ついにトリステインへ侵攻した知らせは届いた。
直ちに会議室に集められた、アンリエッタをはじめとしたトリステインの重臣たち。
アストン伯の死、タルブ村の壊滅的被害。被害は甚大だった。
「自ら不可侵条約を結んできておきながら、何と破廉恥な!」
「すぐにゲルマニアに援軍を要請するのだ!わが国だけの力では敵わない!」
「敵は怪獣さえも従えているのだぞ!援軍を要請したところで勝ち目などない!」
「それに同盟は破棄すると、数刻前に通達があったばかりだ!」
「くっそ…これだから成り上がりのゲルマニアは信用できないのだ!」
「降伏し、民の身の安全を図るのが最善ではないか?」
「馬鹿な!トリステインは始祖の代からの由緒正しき王国だぞ!それをあのような恥知らずな叛徒ごときに渡すなど!」
「そうだ!売国もはなはだしいぞ!」
「ならば特使を送って…!」
しかし、会議と言う形など留めていなかった。不毛な言い争いの場と化していたのだ。マザリーニ枢機卿もこれには頭を悩ませた。できるなら外交の解決を望んでいたのだが
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