暁 〜小説投稿サイト〜
ウルトラマンゼロ 〜絆と零の使い魔〜
結集-コンセントレイション- part1/発進せよ!ウルトラホーク3号
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だが、その反面相変わらずのままでいた仲間たち。
シエスタはモット伯爵の屋敷での一件からサイトにぞっこんなのがまるわかりだし、キュルケはちょっといい男が見つかれば平民だろうと口説くし、ギーシュもまた相手が美女ならば同様。タバサは特に何もする気が起きないときはいつもどおり本を読んでばかり。
だが、いつもどおりという流れに不満を抱いたままの少女がいた。
サイトのご主人様、ルイズ・フランソワーズである。
アルビオンでの旅の失敗を繰り返さないためにも、とサイトがゼロと共にゲンからの特訓組手を受けている間も魔法の自主トレを繰り返していた。なのに、一行に自分は魔法を使うことができないままだった。一朝一夕でどうこうなるとは思っていないのは百も承知だ。
でも、いい加減成果くらい出てきてほしいものだ。いつまでも…『ゼロ』のままでいたくないのに。これでは、いつまでも実家の家族に顔向けできないではないか。
…悔しい。憧れで婚約者だったワルドに裏切られ、彼の手によってアルビオンの王党派がすべて壊されてしまったのだ。もうあんな嫌な思いはしたくない。したくないからこそこうして一人特訓を続けている。なのに…。
「どうして…爆発だけなのよ…」
周囲の爆発の跡の中心で、ルイズは両手と膝を着いて涙した。ぽたぽたと零れ落ちる涙のしずくが、地面に染み込んでいく。
すると、胸のポケットにしまいこんでいた、アンリエッタから詫びのしるしに譲り受けた手帳が落ちた。いけない、姫様から頂いたものを汚しては。ルイズは涙を拭くと、落ちた本を拾い上げて砂を払った。
それにしても…この本は一体なんなのだろう。ページはすべて白紙。ただのメモ帳だろうか?アンリエッタがくれたものだからかなりの高級な紙と表紙で作られたものかもしれないが…こう言ってはなんだが少し古臭いただの真っ白な紙。メモ以外に一体どんな役に立つのだろうか?
真っ白で何もない。まるで今の自分そのものじゃないか。歯噛みするばかりだ。一体、自分はどうしたらこの白紙状態から成長できるというのだ?
と、その時だった。一瞬だけ、本に光が灯った。
「…え?」
以前、深夜にも同じようなことが起こった。その時は眠かったから見間違いだろうと思っていたのだが、まさかまた同じことが起きているなんて。
(これって…どういうこと…!?)
その時、右手の水のルビーも同じように淡い青の光を発していたが、ちょうど両手でつかんでいたため本の表紙の裏に指輪を突けている中指が隠れしまっていたため、ルイズはそのことに気づかなかった。
ただ一つはっきりしたことがあった。
その青い光が、ルイズにほのかな希望の光となった…同時に、彼女が後に逃れられない運命に直面することとなる、ということだった。




翌日、ウルトラホーク3号の燃料タンクに、回復し
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