結集-コンセントレイション- part1/発進せよ!ウルトラホーク3号
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したウルトラホーク3号はウィングの底と船体の後方の排出口から火を噴いた。
「きゃ!!」
外でそれを見届けていたキュルケたちに、エンジンがかかった際の熱風がかかる。思わずスカートが舞い上がりかけて、女性陣はスカートを押さえる。
「み、見ろ!浮いてる…浮いてるぞ!」
ギーシュがホーク3号の船体の底を指さす。なんと、彼らにとって鉄の塊にしか見えなかったホーク3号の船体が、浮き始めていたのだ。
地球防衛軍極東基地は、かつて山の内部をくりぬいて設計された。当時滝の中から発進した時のように、ホーク3号は一見頂上に墓地が置かれている丘にしか見えない、口を開けた格納庫から、遥か数十年の時を経て大空へと羽ばたいた。
「お、おお…竜の羽衣が!」
「ひいおじいちゃんの話…本当だったんだ…」
コルベールも、そしてこの遺産の持ち主だったフルハシのひ孫シエスタもまた、ホーク3号の飛び立とうとする姿に感嘆した。
「流石ダーリン!あたしの見込んだ男ね!こうしてはいられないわ!あたしたちも行きましょう!」
自分たちもじっとしているわけにはいかない。キュルケは真っ先に声を上げると、皆も一斉に頷いた。
「よし、タルブ村住人の避難を急がせるんだ!みんな、私の指示に従ってくれ!」
年長者として、教育者としてこの子たちを守らなくては。コルベールは自分もやる気を起こすと、直ちに村へ急ぐように指示を入れた。
タバサはそれに応えて指笛を吹くと、彼女の使い魔シルフィードが格納庫に飛来した。
「乗って」
皆が乗ったところで、彼らもまた空へと飛び立っていった。
(ひいおじいちゃん…どうか、サイトさんを守って!)
シエスタは一足先に空に飛び立っていったサイトを乗せたホーク3号の飛んで行った方角の空を向き、天国にいる曾祖父に強く祈った。
「…あれ?そういえば、ルイズはどこへ行ったんだい?」
ふと、ギーシュがきょろきょろと辺りを見渡しながら皆に言った。
「あら?さっきまでご一緒だったはずでは…」
シエスタも気が付いて、シルフィードの背中に乗る面々を確認してみる。キュルケ・タバサ・ギーシュ・コルベール・自分。…確かにルイズの姿がない。
「ま、まさか…!?」
一同は一斉に、ホーク3号の飛び去った方角に注目したのだった。
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