暁 〜小説投稿サイト〜
ウルトラマンゼロ 〜絆と零の使い魔〜
結集-コンセントレイション- part1/発進せよ!ウルトラホーク3号
[13/15]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話

確かに、アルビオンの兵たちは同じ人間だ。そしてただ、後ろにいる強大な黒幕に操られた哀れな道具でしかない。だから彼らを手に掛けるのは筋違いかもしれない。
…しかし、こうも考えられないだろうか。たとえ同じ人間でも、同胞だからと言う理由で人外と結託し侵略を許していいのか?自分たちの大切な人たちがそんなやつらに酷い目に合わされても、我慢などできようか。
「大丈夫です…とは言いにくいけど、俺は少なくとも、直接人を狙う気はないです。そもそもこいつは戦争のための兵器じゃない。地球を守るために侵略者や怪獣と戦うための兵器です。レコンキスタの艦隊のレーザー砲だけを攻撃して無力化させ、怪獣を倒す。それでいい。後は、トリステインの兵隊たちに任せます」
そうなれば、コルベールが愛情を注いだ生徒たちとて苦しんでいくのは間違いない。生徒たちの未来と命を出しにされては、コルベールも折れてしまった。
「…わかった。そこまでいうのなら、もう私に止めることはできない。だがサイト君。君に教えておかなくてはならない」
コルベールはメガネを掛けなおし、まっすぐサイトを見つめながら、一人の教育者としてサイトに言葉をかけた。
「人殺しに慣れるな。戦場に慣れるな。慣れてしまったら、そこで何かが壊れてしまう」
「…先生…」
いつもはただの変人でしかないと思っていたルイズたちも、このときのコルベールの言葉は皆の心に強く響いた。まさに、教育者の鏡と言うべき姿。中学校教師を経験したとあるウルトラ兄弟の戦士も彼のことを尊敬することだろう。
「…サイトさん」
シエスタから名前を呼ばれ、サイトは彼女の方へと向き直る。彼女の手には、ハルケギニアでは見かけられないであろう物品が握られていた。
「ひいおじいちゃんの、遺品を…あなたに」
「いいのか?」
「はい。ひいおじいちゃんも、サイトさんにならぜひ使ってほしいって言うはずです」
手渡されたのは、腕時計のようなものと、銃口が金色に光るハンドガンだった。サイトは銃に触れると、彼のガンダールヴのルーンが光った。
「ビデオシーバーに、ウルトラガン…」
ビデオシーバーとウルトラガン。共にかつてウルトラ警備隊が装備していたもので、前者は通信端末、後者は文字通りビームガンだ。巨大怪獣にさえもダメージを与えることができる旧式ながら強力な武器だ。
「ありがとな、シエスタ」
おまけでサバイバルベルト(ウルトラ警備隊製)も貰い、サイトはシエスタに礼を言った。
「さ、皆は降りてくれ!一緒だと危険だ!」
この人数では全員は乗ることができないし、もし墜落することにでもなったら皆を巻き込んでしまう。直ちにサイトが降りるように言うと、全員は躊躇いがちに思いつつも、ホーク3号から降りた。
『サイト』
ふと、ゼロが操縦席に腰掛けたサイトに声をかけてきた。
『怪獣
[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ