結集-コンセントレイション- part1/発進せよ!ウルトラホーク3号
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ブ村を蹂躙していく光景を見たゼロははっきりと断言した。こうしちゃいられない。サイトは操縦席に座り、直ちにホーク3号のハンドルを握ろうとした。
「サイト、あんたなにしてんの!」
「サイトさん!」
すると、いつの間にかルイズとシエスタがコクピットに入ってきて、サイトの後ろに立っていた。
「二人は避難してくれ!話なら後で聞くから!」
今からホーク3号を発信させる。シエスタの曾祖父フルハシが残してくれたこの兵器を、大切な人たちを守るために使う。そのためだけに。きっとフルハシも生きていたらそうしていたと思う。あくまで予想でしかないのだが。
「いくらこいつが怪獣と戦うための兵器って言っても、たった一人でかなうわけないでしょ!」
「対抗できる兵装は、フルハシさんが遺したこいつだけなんだ!こいつを使えるのは、俺だけだ!だったら俺が行くしかないだろ!」
「いくらガンダールヴのルーンがあるからって、あんたは素人であることに変わりないわ!王軍に任せておきなさいよ!」
「その王軍が来る前に、タルブ村は全滅するだろ!ここから王都までどれだけの時間がかかるって思ってんだ!?どう考えても間に合わないだろ!」
ルイズの言ってることは確かに間違っていない。サイトは特殊な力を手に入れたとはいえ、戦いに関しては素人だ。素人が、ベテランの操る戦艦相手に戦うなど無謀だろう。でも、この村から王都まではかなり距離があり、大所帯である分多くの兵たちの団体である軍がたどり着くには時間がかかる。しかも敵は宇宙金属の戦艦と怪獣が圧倒的火力を誇る。時間をかけることなくこの小さな村を跡形もなく消せるのだ。
だが、突然シエスタはハンドルを握ったサイトの手を握ってきた。
「し、…シエスタ…?」
突然美少女から手を握られると言う事態に、サイトは思わず固まって頬を染めてしまった。
「…本当は、行ってほしくありません。だって…」
シエスタの心の中に強烈な不安があった。曾祖父の遺産が空を飛ぶ姿を見てみたい。でも、今サイトが取ろうとしている行動の意味はよくわかる。このホーク3号を飛ばし、アルビオン軍を迎え撃つつもりなのだ。
シエスタにとってサイトはかけがえのない恩人。同時に…。だからこそ、行ってほしくなかった。行ってしまえば、サイトはアルビオン軍や怪獣の手にかかり、死んでしまうかもしれない。いや、死ぬ可能性の方が高いだろう。たとえ曾祖父が残してくれたこの遺産が、怪獣を戦うための兵器であったとしても。
「…前に言ってたろ。俺の両親は怪獣災害で亡くなったって」
サイトは、シエスタの瞳をまっすぐ見据えながら口を開いた。
「このままレコンキスタ…いや、そいつらを操ってる奴らのいいようにさせていたら、俺と同じ悲しみをずっと抱く奴が出てくるかもしれない。そんなの俺は嫌だ。
それに、君やルイズ、キュルケ
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