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メイジVSウィッチ
第三章
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第三章

「だからさ。帰ろう」
「やれやれ、わからない奴だな」
「全くだよ」
「山崎さんもだけれどな」
「二人共な」
 既に二人のことがわかっていてのことである。しかしその二人はあえて何も言わないのであった。そうしてであった。今度はだ。
 夏の体育の授業の時だ。英美のクラスは水泳だった。それでプールで泳いでいた。
 英美はその豊かな胸も見事なウエストもだ。全てを黒と青の競泳水着で包んでした。身体の後ろのラインもだ。実にいい。
「奇麗よねえ」
「完璧なプロポーションよね」
「胸は大きいし」
「お尻のラインだってね」
「そうか」
 こう言われてもだった。英美は何とも思わない感じだ。
 そのうえでプールサイドにいる。女の子達だけでなく男連中もだ。彼等もそんな彼女のスタイルに目が釘付けになっている。
「競泳水着って犯罪よね」
「体形出るからね」
「本当にね」
「特に英美みたいな娘が着るとね」
「水着はどれでもいい」
 こう返すだけの英美だった。
「あるものを着るだけだ」
「その着たものが絶対に似合うっていうのがね」
「もうそれ自体が凄いけれど」
「全く」
「それにしても」
 ここで友人達は男連中を見る。するとだった。
 彼等は女の子達を見ていた。そしてやはりであった。
 彼等の中に彼もいた。しかし拡樹はだ。何でもない顔をしてそこにいるだけだった。男組はそんな彼に対してまた言うのだった。
「いいと思わないか?」
「なあ」
「どうなんだよ」
「さてね」
 とぼけた声で返す拡樹だった。
「何が言いたいのかわからないし」
「だから山崎さんだよ」
「どうだよ、あのプロポーション」
「こっち見てるしな」
「そうなんだ」
 実際に英美はプールサイドで立って顔を彼等の方に向けている。そうしてそのうえでその場にその見事な全身を見せていた。
 男組はそんな彼女を確かめてから彼に言うのであった。それでもだ。
「別にね」
「やれやれ、こんなのだよ」
「どうだよ、このサボテン具合」
「全くなあ」
「別にね」
 やはり何とでもない調子の拡樹だった。
「とにかくさ。準備体操しない?」
「ああ、それか」
「それをか」
「うん。水泳は事前にそれをしておかないとよくないからね」
 これはよく言われていることだった。
「だからね」
「まあそうだな」
「けれど後で先生が言うだろ」
「それでもだよ。ちゃんとしておかないとね」 
 こう言ってだった。彼は立ち上がった。するとだ。
 すらりとしてよく発達した身体が出て来た。黒いトランクスタイプの水着に包まれているだけのその身体はだ。実に見事なものだった。
 そうしてだ。英美もそれを見た。それでもだった。
「ふむ」
「反応なしね」
「また
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