第四話
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変身薬を作り出すことはできなかったがね」
よく見てみると小瓶に貼り付けられているのは猫を始めとして馬や鷲、獅子などの普通の動物達だった。
「へえ」
俺はドクターが並べた小瓶を手にとって確認する。
本当に色々あるな。
幻獣種は無理だったと言っていたが。
む?
その時俺はひらめいた。
俺は手近なビーカーを掴むとそこに獅子と鷲の変身薬を半分ずつ入れてかき混ぜ、それを飲み干した。
薬を飲み干すと体が熱くなり、一瞬溶けたような錯覚の後俺の変身は完了した。
「その姿は」
驚愕の声を出すドクター。
「グリフォン?」
と、ソラ。
そう。俺は今グリフォンへと変身しているのである。
「予想通り」
「確かにグリフォンだな。しかし何故だ?此処にあるのは普通の動物だけのはずだが」
ああ、ハルケギニアにはなまじ幻獣が多数居る為、その固体はそういった一個の生物として捉えているのか。
だが、日本人的感覚から言えばグリフォンなどの一部の幻獣は合成獣。キマイラに近い。
「グリフォンは獅子と鷲を足したような幻獣だから、2つを合わせれば出来るんじゃないかと思って」
そう俺はドクターに答える。
「ふむ」
すると何かを考えている様子のドクターが俺が使った鷲の残りと馬の小瓶を調合し、出来上がったものをソラに渡した。
「これを飲んでみてくれないかね?」
「解った」
ちょ!ソラ!ま……ちませんでしたね…
渡された薬を一気に飲み干すソラ。
そして一瞬ソラの体が歪んだと思うと其処に鷲の頭に馬の体をした幻獣。ヒポグリフが其処に居た。
「成功だ」
悦に入っているドクター。
「どうなったの?ソラ」
「ヒポグリフになっている」
「なるほど」
そう言って自身の体を見渡すソラ。
いや、もう少し驚こう?
暫くして俺たちは人の姿に戻った。
この辺は戻ろうとする自分の意思が関係するらしい。
それからドクターに次々に渡される変身薬。
それは馬と大海蛇でヒポカンポスだったり。
鶏と蛇でコカトリスだったり。
鷹と鹿でペリュトンだったり。
そして極めつけは。
「ふむ、最後にこれを飲んでくれたまえ」
そう言って差し出される小瓶。勿論俺とソラの二つ分。
「これは?」
「オオトカゲと大蝙蝠をベースにその他を勘と思いつきでブレンドしてみた」
えーっと。
まあ元には戻れるし、大丈夫か。
すこし逡巡した後俺はその小瓶を飲み干した。
すると今まで以上に俺の体を駆け巡る何かに耐えると、俺の体は歪み、再構成される。
そして現れたのは銀の鱗を輝かせた全長2メート
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