第四話
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それからのソラフィアの立場はショックで言葉を失った貴族の子で、この前の襲撃で親を亡くした所を俺が引き取ってきた、と言う事に落ち着いた。
俺は世話をよろしくと言っただけだが、未だにこの世界の言葉を理解せず、俺以外とは会話をしていないソラフィアの様子をみて勝手に使用人たちは納得したようだ。
兄上への報告はどうしよう。
機を見て手紙で報告するか。
言語については俺がマンツーマンでソラに教えている。
この三ヶ月で片言だが基本的な部分については理解してきたようだ。
最初は『コレハ・ナニ・イウ?』とか『コレ・タベル・イイ?』といった具合だが、未だ子供の時分だ、数年もすれば流暢に喋れるようになるだろう。
魔法についてはやはりと言うか、ソラにも才能があった。
この辺は転生者特典と言うところだろう。
俺が魔法を使う度に私も使いたいと言うので杖との契約が出来るか試してみたのだ。
ソルとルナ。完成してからのゴタゴタで、俺は未だに杖としての契約をしていなかったのでソラの前で実演して見せたのだ。
なんで今まで契約していない事に気が付かなかったのかと言うと、あれ以来ソル達を使う機会に恵まれず忘れていたのだ、コモンなどを使う時は前に契約していた物を使っていたしね。
「それじゃ見てて」
「ウン」
「ソル、先ずは元に戻って」
『了解しました』
そう言って待機状態の水晶から斧を模した杖の形へと変形する。
「!?ソルのカタチがカワッタ!?」
最初ソル達を紹介した時は喋る事に驚いて敬遠していたけれど、今ではすっかり仲良しな様子だ。
取り分けソルと違いよく喋るルナとはかなり仲が良いらしく、俺がどうしてもソラに構ってあげれない時などは、ルナを俺から借り受けて言葉の練習に励んでいたりする。
そう言えば、ソル、ルナ共に俺とソラが日本語でやり取りをしているのを聞いた際にどうやってか少しずつ日本語を習得していっているようだったが、まあこの辺りは別にどうと言う事も無いので放っておいても良いだろう。
別に困ることも無いし。
と、話がそれた。
俺は杖との契約の準備に入る。
ルーンを唱え今日の分の儀式は終了。
杖との契約は何日も掛かる大仕事なのだ。
「まあ、こんな感じ。これを数日繰り返してやっと杖として使えるようになる」
さて、どうした物か。
近場で杖になりそうな物は見当たらないし、魔法屋に杖を求めに買いに行かなければならないかな?
「先ずは自分にあった杖を買いに魔法屋まで行かないとかな」
そう言ってソラへ話しかけた。
すると。
「アオ。ルナのホウトはケイヤクシナイノ?」
「へ?どうしてそんな事を聞く?」
「
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