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Epos50-A束の間の奇跡/家族は巡り合う〜Testarossa Family〜
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」もう1人の特徴も教えてくれた。

『ねえ、トーマ。私、ちょっと心当たりがあったりする、かも・・・』

「あー、うん。でも人違いだと思う。万が一、この時代のフェイトさんとアルフの事だとしても、身長が低過ぎる」

金髪というのはあんまり珍しくないけど、額に赤い宝石を有した狼の使い魔となると、フェイトさんの使い魔であるアルフの特徴と一致する。リリィが『その子たちのお名前って・・・?』って訊くと、「金髪の子はフェイト、使い魔はアルフ、と」リニスさんがハッキリとそう答えてくれた。

『この時代のフェイトさんとアルフって、そんなに身長が低いのかな・・・?』

「実際に会ったことが無いから判らないけどね。とにかく、こればっかりは申し訳ないけど・・・」

リリィと相談して、知りません、と答えようとした時、「何か心当たりがあるみたいですね」って図星を指してきた。黙ってしまうと、「教えてください。あの子たちはどこに?」って少し語調を強めて訊いてきた。

「俺たちの知っているフェイトさんと、リニスさんの言うフェイトちゃんはきっと人違いですよ。俺の知っているフェイトさんは25歳ですから」

『そ、そうです! 私たちの知ってるフェイトさんは未来のフェイトさんですから!』

俺の知っているフェイトさん25歳が、リニスさんの捜しているフェイトさんと同一人物だって思われないだろうと思ったから年齢のことを言ってみたんだけど、「リリィ!?」のうっかりが発動、一瞬にして無駄な作戦に。

『え、あっ、わわっ、ごめんね、トーマ!』

「未来のフェイト? えっと、どういう・・・?」

うわ、思いっきり訝しげな目を向けられちゃってる。俺は「えっと、言い間違いですよ、やだなぁ、リリィ!」必死に誤魔化す。リリィも『は、はい、そうです、言い間違いです!』と参加。リニスさんは「なにと言い間違えたんでしょうか?」と深くツッコみを入れてきた。何か、何か、未来と言い間違えられるような単語。必死に考えるけど、「ダメだ、ない!」諦めた。

「あのぉ、リニスさんって、フェイトさん達とはどういったお知り合いで?」

「・・・家庭教師です。フェイトとアルフのお世話をしていました」

「(あれ? この話、聞いたことがあるような・・・)あの、ました、って過去形・・・」

家庭教師、お世話役。アリシアさんからそんな話をチラッと聞いたような気がする。というか、フェイトさんとアルフだけじゃなくね? フェイトさんのお姉さんであるアリシアさんの名前も出すべきじゃ・・・。

「あの、こんなことを言ったら頭がおかしいと思われるかもしれませんが、私・・・使い魔なんです」

被っていた帽子を取るとリニスさんの頭には『猫ちゃんの耳♪』リリィが弾んだ声で言うように猫耳があった。し
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