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IS【インフィニット・ストラトス】《運命が変わった日》
【第450話】
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…なあ、ヒルト。 未来ちゃんもそうだけどさ、お前の本命って誰なんだ?」

「……へ?」


 すっとんきょうな返事しか出せなかったが、事実唐突な質問にこんな声しか出せなかった――親父はそんな俺を特に気にする事なく言葉を続ける。


「父親としてはやっぱり気になる所だからな! 思春期の多感な時期とはいえ、やっぱり恋愛は大事だし、まああまり野暮な事は訊くつもりはないから安心しろよ、わははッ」


 何か前にも訊かれた気がするが……親父としては気になるのだろう、本命が誰か――まだ決めかねているが。


「……確かお前の恋人候補は……セシリアちゃんとシャルちゃんとラウラだっけ? ――あ、後、二組の凰鈴音って子も居たな! それ以外だと――養子にもらった美春ちゃんとか」


 一通り知ってる名前を挙げていく親父、実はまだティナが居たりするが……下手に言っても親父に茶化されそうなので黙っておく。


「……正直に言えば、まだ決めかねてるんだよ親父」

「ほぅ? ……まあ確かに、皆可愛いからな。 俺がお前の立場でもかなり悩むかもな、ワハハハハッ」

「……あんまり親父が悩むって姿見たこと無いんだが」


 事実、普段は母さんと一緒に海外に居るとはいえ小さい頃から見てきた親父との思い出等で悩む表情やら悲しむ姿なは見たことがない。

 俺の言葉を訊いて、僅かに唇の端を吊り上げながら喋り始める。


「そりゃそうだ、悩み事何て直ぐに解決するからな。 ――とはいえ、悩みの種が消える訳じゃねぇがな。 亡国機業――いや、多分だが亡国機業の後ろにいる組織が母さんを狙ってるらしいしな……」

「亡国機業の後ろ? 夏に訊いた時は亡国機業だって訊いたが――」

「……世界はそう単純じゃないって事さ、ヒルト。 正直言えば……警察やFBI何かでも手が出せない組織なんて山ほどあるからな。 亡国機業何て氷山の一角、テロ活動を行ってはいるが無差別テロよりかは、奴等の行動は今の所はISのコアの確保が狙いだってのがこれ迄の行動で明らかにされてるからな。 ……っと、ヒルト、大丈夫か?」

「え? ……ぁ」


 気付くと僅かに左手が震えていた、指摘されなければ気付かなかったかもしれない――誤魔化しの為に手を開いたり閉じたりを繰り返す。


「……大丈夫だよ、多分何か勝手に反応したんだろ」

「……そうか。 まあ何にしても、これからは俺も傍にいる。 教師が直接生徒に模擬戦とかは出来ないらしいが、俺は教師じゃないからな。 必要ならお前の訓練の相手、いつでもやってやるからな?」


 言いながら俺の頭に手をやると、わしゃわしゃと髪をボサボサにする勢いで俺の頭を撫で始めた。


「ちょ――べ、別に撫でたりしなくてい
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