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IS【インフィニット・ストラトス】《運命が変わった日》
【第450話】
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、俺が色々聞くのを危惧したのかも――用意されたスリッパを履くと、通路をスタスタと歩いていくので慌てて後ろから着いていった。


「おじさん、手伝いに来たよーっ」

「おぅ! だが未来ちゃん、おじさんじゃなくお父さんだぞ! 何せヒルトの嫁さん候補なんだからな、ワハハハハッ!」

「…………」


 親父に嫁さん候補と言われて恥ずかしそうに俯く未来、これが前なら――「や、やめてくださいよおじさんっ! ひ、ヒルトとはただの幼なじみ……ただの幼なじみなんだからっ!!」――という感じに返答していたのだが。

 ――と、美冬が少しだけムスッとした表情になると親父の脇腹に手刀を繰り出し、見事にクリーンヒットする。


「ぬぉっ!? ――み、美冬ぅ……、お、俺、何かしたかぁ……?」

「お父さんの手が止まってたから手刀しただけだもんっ! ほら、早くファイル出してよッ!」


 そう言って再度手刀の構えを見せる美冬に、親父も苦笑いしながら再度ファイルを取り出し始めた。


「――てか親父、これだとあんまり手伝うこと無いんじゃないか?」

「……そうだな、じゃあ俺とヒルトでファイルの入った鞄を玄関まで運ぶか。 未来ちゃんと美冬はファイルを鞄に詰めといてくれるか?」

「わかったー。 ――って、もう殆ど本棚から取り終えてるじゃん。 じゃあみぃちゃん、残りを取り出して一緒に詰めよう?」

「うん、じゃあヒルト、お父さん、私が引き継ぐね」


 そう言って未来はファイルを取り出そうと背伸びして一冊ずつ出していく、背伸びする度にチラチラと股が見えるのが眩しく見えた。


「じゃあヒルト、玄関に運ぶぞ。 そっちの二つから運んでくれ」

「ん、あぁ。 ――んしょっ、と」


 鞄を両手で持つと、俺が先行して部屋を出る――そのまま玄関の端へと鞄を置いて、親父が運んできた鞄を受け取ろうと振り向く――と。


「……何で親父、一人で鞄を全部担いで持ってきてるんだよ」

「ん? これなら一回で済むだろ? ほら、ヒルト、上から取っていってくれ」


 そう言われて上を見ると、鞄がぐらぐら揺れている――が、親父の絶妙なバランス感覚故か、揺れるだけで全く落ちる気配は無かった。

 とりあえず落ちそう(?)な鞄から取って上から順々に降ろしていく。


「わはは! これならあっという間だっただろ!」

「……まあそうだけどさ、そんなに通路は広くないんだから親父、無茶するなよ? 落とせば床が傷付くんだし」

「ぉぉぅ……それは不味いな、母さんに怒られちまうぜ……」


 声のトーンが落ちた親父、母さんが怒った所は見たことないが怖いのだろうか――と、親父が唐突に俺に訊いてきた。


「…
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