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横浜事変-the mixing black&white-
日常が少しずつ苦みを帯びている事にケンジは気付かない
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特攻服と上手くマッチしていた。線の細い顔を見るに、スタイルも整っているのだろう。

 一方、一言も発しない後ろの男性達は、逆に特攻服が似合いすぎていた。全員長身な上に筋肉質で、街中を歩いていたら暴走族か何かに間違えられそうな風貌をしていた。女性を女番長に見立てれば、意外と様になるので面白い。

 他の2組とは違い、かなり目立った集団である彼らだが、演奏は既存のロックバンドと変わらなかった。ギターとベースの低音セッションは腹を轟かせ、ボーカルはロックの中で重要なファクターとなって、耳に強く滑り込んできた。店内を彩る無数のライトが彼らの演奏を整える調味料と化す。

 そんな簡易的とは思えないほどのライブ感を生み出す中、ケンジは一つの疑問を覚えた。それはボーカルの女性の髪だった。

 染めたにしては、どこか色が一直線なのだ。オシャレの為なら、白でも明るい色や少し暗めの色などでグラデーションを付けるのでないか。固定概念なのかもしれないが、ケンジにはそれが少し引っ掛かった。
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