暁 〜小説投稿サイト〜
横浜事変-the mixing black&white-
人が脆くて弱い生き物であることをケンジは自分の手で証明した
[6/6]

[8]前話 [9] 最初 [1]後書き [2]次話
事実。そして人は銃弾一発で簡単に死ぬという結果だった。

 ――僕も、もうこれで人殺しだ。殺し屋だ……。

 そんな言葉が男を殺した場面を思い出す度に身体中を支配し、自分自身を変な気にさせる。殺し屋になれたのが嬉しいわけではない。ケンジが今こうして働いているのは、幼馴染の復讐をするためなのだ。

 ――それなのに、僕は……。

 その日ケンジは初めて人を殺した。その事実は過去となって一生自分の影となって追い掛けてくる。塗り潰す事は叶わない。

 少年は復讐をする上で必須事項となるそれを、その日ついに果たした。しかしそれは壮大な物語においては序章に過ぎない。

 無論、殺し屋からしてみれば序章ですらなく、日常の一部なのだが。

 しかし、時は残酷なまでに等しく進んでいく。少年が抱える思いなど無視して、純粋なまでに果てしなく。
[8]前話 [9] 最初 [1]後書き [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ