マクロスF
0781話
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今は、な。だが、考えてもみろ。俺達シャドウミラーは異世界の技術を幾つも取り入れて強大な戦力を有するようになってきた。このニーズヘッグなんかはその最たるものだろう。そして見れば分かるように、このフロンティア船団に限らずマクロス世界はかなりの技術力を持っている。それが俺達と貿易を開始して他世界の技術を取り入れたりしたら、相当に強力な戦力になるのは間違いないと思わないか?」
『それは……まぁ、否定出来ないが……』
理性では納得出来るが、感情では納得出来ない。そんな風に返事をするイザークに何かを言いかけた時、マクロス・クォーターから改めて通信が入ってくる。
映像モニタに映し出されたのは見覚えのある顔。俺がこのマクロス世界で最も世話になった2人の人物のうちの1人ジェフリーだ。その背後に映し出されているのはブリッジでは無い。恐らくはジェフリーの私室、あるいは艦長室といったところだろう。
『すまんな、待たせたかね?』
「何、まだバジュラとの戦いが終わってから2時間ちょっとだ。そっちも色々と忙しいのは分かっているさ。新統合軍の方もだが、アイランド1にいるグラス大統領とも色々あるんだろ?」
そんな俺の言葉に小さく頷く。
そして気を取り直すようにして口を開く。
『それでマクロス・クォーターに着艦したいとのことだが、理由を聞いてもいいかね? 言うまでも無くS.M.Sはフロンティア船団に雇われているPMCに過ぎない。今後行われるだろうフロンティア船団とシャドウミラーの交渉に関わる予定は今のところないのだが』
「何、それ程難しい話じゃない。確かに第1に重要なのはフロンティア船団だが、まだここには来ていないからな。その前にうちの外交担当と面通しをしておこうと思っただけだ。それに、俺個人としてはいざという時に雇えるようS.M.Sとはいい関係を築いておきたいというのもあるしな」
『……ふむ、そうだな……』
そのまま目を閉じて数秒程考え、やがて小さく頷く。
『了解した。では格納庫に着艦してくれたまえ。そちらからは2機でいいのかね?』
「ああ。俺と護衛のイザーク、それと外交交渉担当のエザリアだ。こういう事を言われるのはあまり気分が良くないかもしれないが、俺の機体にしろ、もう1機にしろ、シャドウミラーの機体としては機密度が高い。くれぐれも勝手にデータを取るような真似はしないでくれ」
『うむ。その辺は重々承知している。こちらからも格納庫の方に念を押しておこう。会談の場所は第1ブリーフィングルームで構わないかね?』
「それでいい。ああ、それとシェリルにも顔を出すように言ってくれ」
通信を切る間際にそう告げると、顎髭を撫でながら笑みを浮かべて口を開く。
『そうだな、確かにアクセル大尉のこれからを話すのだから、彼女がいない場所
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