第三話
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あれから一年後。
俺は7歳になっていた。
そしてついにアレの完成の日を迎えた。
「ふむ。完成だ」
ドクターの古屋を 訪れていた俺の耳に聞こえてきたドクターの言葉。
それは二年間今か今かと待ちに待った言葉だった。
「ドクター!?」
俺はドクターに問い詰める。
「そう急かすな」
そうは言われても俺は期待で胸がドキドキしている。
「ほれ」
と、手渡されたてのは小指の先ほどの大きさの水晶の珠。
それはソルとルナに似た水晶だったが大きさが違った。
ソルとルナは手の平大の大きさだ。
しかしこれは小指の先ほど。
「これは?」
ドクターに質問する。
「待機状態だ」
「へ?」
『分かりませんか?』
金色の水晶が俺に話しかけてきた。
「え?ルナ?」
『はい』
「じゃあ、こっちはソル?」
すると何度か点滅する銀の水晶。
「お主の設計図に描いてあっただろう?これを再現するのは骨が折れたぞ」
なんと!?
「風の精霊の力を借りて、その質量を変化させている。変化そのものはルナ達が出来るから、私が居なくてもその状態から元の杖の状態、更にまたその水晶の状態へと戻せるだろう」
おおお!
さすがドクター。
不可能を可能にするバグキャラ!
「ほれ、待機状態から杖に戻してみろ」
「了解しました」
よし!気合は十分。
いきます!
「ゴールドルナ、シルバーソル。セーーーートアーーープ!」
『へ?え?何ですか?その掛け声は!?』
『スタンバイレディ・セットアップ』
するとシルバーソルの宝石を核に質量が変化する。
そして現れる斧を模した魔法杖。
ぶっちゃけバルディッシュなんだけどね!
おれはソルを握り締め感動に打ち震えていた。
『え?もしかして今のはトランスの命令だったのですか!?』
普通はそうだよね。
というかソル!
君は何ゆえ完璧な対応を!?
教えた事は無かったはずだが……謎だ。
「成功だ」
ドクターも満足そうに呟いた。
「凄い!さすがですドクター!」
「当然だとも」
凄い再現率です。
良い仕事をしてます、ドクター。
「それからソル、ルナとも自身の体で在る杖の形状操作は勿論の事、魔法へのアプローチのラインも一本から二本に増やしてある」
「はい?」
「つまり、ソル、ルナとも二つの魔法を同時行使可能だ。君自身の分も加えれば理論上三つの魔法を行使可能だ」
「マジで!?」
「ウソを吐いてどうする。まあ、今の所これが私の限界と言ったところか。とはいってもこれを抜くのは後1000
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