第三話
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すべく振り下ろした。
叩きつけられる大棍棒。
少女はどうにか体をひねって直撃だけはかわしたが、叩きつけられた大棍棒で抉れた石つぶてを全身に浴び吹き飛んだ。
『マスター!大丈夫ですか!?』
俺の反応が無かった事を心配したソルの声に俺はようやく正気に戻った。
目の前では吹き飛んだ少女に追い討ちをかけるべくトロールが少女の近づいて行き、今正に少女の止めを刺すべく振りかぶった。
マズイ!
このままでは少女の命が危ない。
俺は意を決してソルを構える。
「ソル!」
『サイズフォルム』
俺の意思を組んで魔法を発動してくれるそる。
こういう時、冷静に対処してくれる相棒が居る事がこんなに頼もしい事だとは思いもしなかった。
俺はソルを振りかぶり、トロールに狙いを定めて振り下ろした。
「アークセイバー」
そして飛び掛っていく魔法の刃。
刃はトロールの振りかぶった腕を切断、斬り飛ばした。
辺り一面におびただしく飛び散るトロールの血液。
俺はそれを見て、自分で仕出かしたことに気が付き、気づいたら盛大に吐いていた。
俺は前世は日本人でこういった非日常的な事なども理論経験した事など無かったし、生まれ変わってからも貴族であった為にこういった誰かを傷つけると言った事をした事など無かった。
それなのに幾ら少女を助ける為とはいえ俺は今、命を奪う為にその魔法を使ったのだ。
理性ではそれを肯定していても、精神がそれに慣れていないのだ。
故に嘔吐感に耐え切れず、胃の中にある物を戻してしまった。
『マスター』
心配そうに声をかけてくるソル。
「すまない、大丈夫だ」
『浄化の風よ』
ソルのその言葉によって発現した魔法によって俺は汚れていた不純物を清められた。
浄化の風。
文字道理、不純物を浄化する魔法。
その効果は身についたありとあらゆる汚れに対して有効で、この魔法を行使すると風呂に入る必要すらないほどに清潔が保たれる、かなり便利だが、実生活においては余り役に立たない魔法である。
それはさて置き、腕を切り飛ばしたトロールを見ると腕を無くしたショックから立ち直り斬り飛ばされた腕から持っていた大棍棒を持ち直し、攻撃したであろう俺を認めると、雄たけびを上げ大股で走りよって来る。
『マスター』
「サンダースマッシャー、いける?」
『勿論です』
俺は術式をソルに任せデバイスを握りなおす。
そして。
「サンダーーー、スマッシャーーー」
今の俺に出来る最大の攻撃呪文。
極大のライトニングクラウドを杖の先から走り寄ってくるトロールに向けて撃ち放った。
直撃して焼け焦げながら感電するトロ
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