暁 〜小説投稿サイト〜
エターナルトラベラー
第三話
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年は出来ないような杖だと自負している」

同時行使魔法が3つ。

これは凄い!

「ドクター!俺魔法の試し撃ちしてきます」

そう言って俺はドクターの古屋を飛び出した。

「待ちたまえ、それは良いがお主、未だ杖との契約をしていないのではないか?」

ドクターが何か言っていたような気がしたが、俺は既に聞こえていなかった。


古屋を飛び出した俺はソルを握り締めて命令する。

ルナは期を逸してしまっていて待機状態のままだ。

「ソル、飛ぶよ」

『フライ』

俺の手から精神力が吸われる感覚と同時に俺の体が宙に浮かんだ。

「フォトンランサー」

『フォトンランサー』

「ファイヤ」

虚空に打ち出す無数の魔法の矢。

『サイズフォルム』

杖の先端にある斧の部分がスライドし、其処から雷を宿したブレイドの魔法が現れる。

「アークセイバー(偽)」

ソルを一振りして刃を飛ばす。

飛んでいった刃は森に生えている木を二本程切り倒した。

「凄い。今までの杖で使っていた時よりも威力命中とも上がっている」

それにソルを通して周囲の精霊に力を貸してもらっているので、消費する精神力が今までの半分以下だ。

それから俺は暫くの間、空を縦横無尽に駆け回り、魔法を乱射していた。

すると。

『マスター、あちらの方から煙が上がっています』

ソルよ、何時の間に俺をマスターと呼ぶようになったんだ?

というか此処はサーと言うべき所じゃないか?

それはさて置き、俺はソルに言われた方向に視線を向けた。

すると眼に入ってくる黒煙。

それから何かが焦げる匂い。

「あっちの方向って…」

『ド・オランの城下町の方向ですね』

ルナが答える。

「何が起こったんだろう…」

嫌な感じだ…

嫌な予感がした俺は街の方へ進路を変え飛んでいく。

すると見えてくるのは焼け焦げた街の光景。

逃げ惑う人々。

「何だこれ!」

いったい何が起こったと言うのだ?

俺は未だ火の気が残る街に降り立つ。

辺りを見渡すと破壊され尽した町並みに、火災から逃げると言うよりは、それより大きな恐怖から逃げるように走り去る人々。

人々が逃げてきた先を見やると、其処にはゆうに五メートルを越すトロールが姿を現した。

どうやらあれが街を破壊し尽くした原因らしい。

こちらに迫ってくるトロール。

しかし、俺は初めて見たモンスターに驚き、体が動かずにいた。

すると目の前に、逃げ遅れたのか6歳程の金髪の女の子がトロールに驚き、腰を抜かししゃがみ込んでいる。

すると、トロールは手に持っていた大棍棒を振り上げ、少女を叩き潰
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