暁 〜小説投稿サイト〜
ウルキオラの転生物語 inゼロの使い魔
第1部 ゼロの使い魔
第3章 ゼロのルイズ
[5/8]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話
のマリコルヌがわたしを侮辱しましたわ!」

握りしめた拳で、ルイズは机を叩いた。

「かぜっぴきだと?僕は風上のマリコルヌだ!風邪なんか引いてないぞ!」

「あなたのガラガラ声は、まるで風邪を引いてるみたいなのよ!」

マリコルヌと呼ばれた男子生徒が立ち上がり、ルイズを睨みつける。

ウルキオラは霊圧を解放した。

すると、マリコルヌとルイズは立っていられなくなり、椅子に落ちる。

座っていた生徒は体が重くなり、腰を曲げた。

シュヴルーズも教卓に手をつき、体を支える。

「そのへんにしておけ。耳障りだ」

静かになったので、ウルキオラは霊圧を抑える。

ウルキオラの霊圧に驚きながらもシュヴルーズはマリコルヌとルイズを叱る。

「お、お友達をゼロだのかぜっぴきだの呼んではいけません。わかりましたか?」

「ミ、ミセス・シュヴルーズ。僕のかぜっぴきはただの中傷ですが、ルイズのゼロは事実です」

クスクス笑いが漏れる。

ウルキオラはもう一度霊圧を解放する。

「聞こえなかったのか?…耳障りだと言ったはずだ」

マリコルヌは震えた声で言った。

「ぼ、僕は貴族だぞ!没落貴族の君が…」

「黙れ…殺すぞ?」

ウルキオラは霊圧をさっきの倍にした。

「ひっ…」

マリコルヌは尻餅をついて床に落ちた。

教室のクスクス笑いが収まった。

ウルキオラは霊圧を抑える。

それを見たシュヴルーズは、マリコルヌを魔法で椅子に座らせた後、気を取り直して言った。

「で、では、授業を始めますよ」

シュヴルーズは、こほんと重々しく咳をすると、杖を振った。

机の上に、石ころがいくつか現れた。

「私の二つ名は『赤土』。赤土のシュヴルーズです。『土』系統の魔法を、これから一年、皆さんに講義します。魔法の四大系統はご存知ですね?ミスタ・マリコルヌ」

「は、はい。ミセス・シュヴルーズ。『火』『水』『土』『風』の四つです」

シュヴルーズは頷いた。

「今は失われた系統魔法である『虚無』を合わせて、全部で五つの系統があることは、皆さんも知ってのとおりです。その五つの系統の中で『土』はもっとも重要なポジションを占めて入ると私は考えます。それは、私が『土』系統だから、という訳ではありませんよ。私の単なる身びいきではありません」

シュヴルーズは再び、重々しく咳をした。

「『土』系統の魔法は、万物の組成を司る、重要な魔法であるのです。この魔法がなければ、重要な金属を作り出すこともできないし、加工することもできません。大きな石を切り出して建物を建てることもできなければ、農作物の収穫も、今より手間取ることでしょう。このように、『土』系統の魔法は皆さんの生活に
[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ