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日向の兎
1部
12話
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ることだ」
テンテンとそんな話をしていると、ネジが肩で息をしながらフラフラと帰ってきた。どうやらガイ先生はネジの体力が尽きるまで全ての攻撃を回避し、捌き切ったようだな。
流石というべきか、当然というべきか柔拳への対応も心得ているようだな。柔拳は普通の体術とは違い、防御は一切の意味をなさないのだ。
仮に腕で受ければそこにチャクラを打ち込み、ガードした腕の筋繊維、神経にダメージを与える。故に柔拳の攻撃は回避するか、弾くかのどちらかで対応しなければならない。
私がハナビにやったようにこちらから打ち込まれたチャクラを迎え撃つということも可能だが、あれはハナビの攻撃回数と身体能力的なものを把握していたから出来たのであって、あんなもの実戦でなどやっていられない。それをやるならば弾いた方が手間も労力も圧倒的に楽だ。
話が逸れたが、柔拳の対処をあの人は知っていたということはガイ先生は拳法の知識も十分ということか。
「テンテン、次は君が行くといい」
「いいけど、一体なに考えてるの?」
「なに、少しよからぬ事を考えているのさ」
「……限度は考えてよ?」
「善処しよう……そうだ、これを渡すのを忘れていた」
私は袖から二本の巻物を渡す。以前、
テンテンに頼まれていた忍具が出来たのだ。
「あ……本当に作ったんだ」
「ああ、盾を忘れるなよ。性能は以前言った通りの物にしたのだから、下手に使われて自爆されるのは敵わんからな」
彼女は苦笑いしながら巻物を受け取り、ネジと入れ替わる形で先生の前に立った。
「あの、ガイ先生?」
「何だ、テンテン」
「一応、これを渡しておきますね」
彼女は腰のポーチから瓶を取り出して先生に手渡した。
「解毒薬?」
「はい、あそこの鬼畜兎の忍具を使うんですけど……痺れ薬が塗られているそうなんで、その為の薬です」
「……ああ」
なぜ、先生まで私の方をそんな目で見るのだ?それとテンテン、鬼畜兎とはなんだ。
「まぁいい、ネジ、リー離れるぞ」
「何故でしょう?」
「そんなにあの巻物に危険なものを入れたんですか、ヒジリ様?」
「作った私と上忍である先生はともかく、あれは初見で対処するのは君達では無理だ。それにネジ、あれは場合によっては白眼でも対処できんように作ったもので、体力をほぼ使い切った今の君の回天では危険が伴う」
「白眼でも対処できない?」
「ああ、長時間の回天を使わないという条件がつくがな。それではテンテン、終わったら呼んでくれ」
リーとネジを連れて、私はテンテンと先生から離れて森の中を進んでいく。遮蔽物も多いにこしたことはないからな。
「ヒジリさん、一体あの巻物には何があるんですか?」
「通常の手裏剣と特殊な手裏剣に痺れ薬を塗った物を全方向に発射する忍具と、全方向を覆う盾だ」
「何
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