二十二章
武田家軍議
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らく光璃のお家流に秘密があるのかな。
「こちらの移動の時間も考えれば、兵を集められるのは残り四日が限度だろう」
「それで良い・・・・」
そう呟いた光璃に、武田衆が姿勢を改める。
「御旗、楯無も照覧あれ・・・・四日後、出陣する」
「「「はっ!」」」
光璃が口にした絶対不変の一言に、武田の猛将たちの力強い答えが響き渡った。そして軍議は終了し、俺らの部屋に戻ってきたところで、桜花たちの待機任務を解いて船に戻らせたと同時に黒鮫隊に四日後に出陣する事も伝えた。
「とりあえず、何とかなりましたね」
「そういう意味では、一葉と鞠が残ってもらって正解だった気がする」
一時はどうなるかと思ったが、一真隊の情報が少なくてよかった。越後での働きは目立たないような任務ばかりだったし。
「元々越後で対武田用に準備していた策でしたが、ここで役に立って良かったです」
そうだな。あのときは武田への嫌がらせ目的の策だったし。
「ふにゅ〜・・・・」
ほっと胸をなで下ろしていると、聞こえてきたのは、ため息とは言わない変な声。
「どうした?綾那」
「越後勢と一真隊の話は出たですけど、松平衆の話がいっこも出なかったです。殿さんたちは元気なんです?」
「殿の事だから息災でいらっしゃるとは思うけど」
「葵様は越後の内乱にも不干渉を貫いていらっしゃいましたから。今回もその可能性が高いでしょうね」
「そうだね。駿河攻めはともかく、武田攻めは葵のやりたい事ではないからな」
鬼退治後の事を考えている葵だからな。でも三河の隣国である駿河なら力を貸してくれると思うし。鬼退治の仲間を作るのはいいが、美空と光璃の私怨に力を貸すとは思えない。
「まあその辺りは、一真隊に合流すれば分かる事だろうし。そこから情報集めればいいことだ」
「はい。旗印の情報はこれからでしょうから、三つ葉葵についても気を付けていただくよう、心さんに伝えておきましょう」
「むぅぅ・・・・。お元気ならいいですけどー」
「我らは、明日からは逍遙軒衆の編成の手伝いに入りましょう。一真様も黒鮫隊と出陣の準備をお願いします」
「うむ。明日から黒鮫隊の方で色々と準備する。無論監視も忘れてはいない。あとは四天王との交流だよな?」
「はい。この戦は武田の皆さんと初めての大戦ですから。他の部隊との将と話して、各隊の癖などを」
「了解した」
こちらも準備を忘れてはいないし、あとは交流すればいいとのこと。一応俺の機体も整備させたあとに試運転にでも行きますか。あとはISと最近使っていないドライバーとメモリに関してだけど。
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