二十二章
下山城×長尾勢行軍中
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理を作ると思いますけど、今日は猪のお肉が手に入ったので猪鍋ですよ」
「ほぅ」
「・・・・牡丹が牡丹を」
「何ぞ言うたか」
「・・・・いえ別に」
「仕留めたのは梅ちゃんですよ」
「・・・・なんじゃ。牡丹を仕留めたのも牡丹か」
「一葉ちゃん、ひどいのー」
「まあよい。猪も山の珍味には違いない。少しは余らも主様を見習って、楽しむとするか・・・・」
で、朝になりました。昨日のお風呂も寝るのも皆一緒でしたが。ただここの風呂の使い方を知らなかったので、歌夜さんに教えてもらいましたけど。あと昨日の一葉様たちの会話は聞いてたと言ってましたね。いつの間に盗聴器を仕込んだのでしょうか。と思ったのですが仕込んでいないとの事。なんでも風の精霊や近くにいる神仏の類たちが報告をしていたと聞きました。
「それでは、一二三。世話になったでやがりますな」
「いえいえ。こちらこそ、新米のをもらってですが、何のお構いも出来ずに申し訳ない」
今日は昨日みたいには早くありませんでした。隊長曰く昨日は朝の4時か5時に叩き起こされたと言ってましたね。それで軍師組は残ったわけですか。
「新米は隊長からの贈り物です。こちらこそお土産までありがとうございます」
私のISの中には、林檎の入った包みを量子化して入れてある。小波さんから言付かった、詩乃たちのお土産です。
「なに。それこそお気になさらず。朝も土産も、有り物ばかりで申し訳ない限り。今度は良人殿と宴がしたいですな」
「そうですね。今度は隊長自身がここに来るかもしれません。それに湖衣のほうとうも美味しかったですし」
「はわわっ!気付いたのですか?いったいどうやって?」
まあそこは我々の技術と言いたい所ですね。実際作っていたところを偵察機で追って見ていましたし。それに本当なら昨日は隊長が、歌夜と綾那と一緒に寝るはずでしたが結局今も仕事中とのこと。合流は私たちが躑躅ヶ崎館に帰ったあとですね。そこには桜花がいるはずですし。
「さて。そろそろ出発するでやがりますよ」
「そうですね。躑躅ヶ崎に帰ったら・・・・どうしますか」
「夕霧たちが躑躅ヶ崎館に着きやがる頃には、たぶん越後からの使者も戻ってきやがるはずでやがりますよ」
「そうですね。その時には隊長も戻っていると思われますし、そこから次の策を考えるのが上策ですね」
理想としては使者と一緒に鞠さんも来てくれたら有難いですけど、昨日の一葉様の会話を聞くにそれはないですね。越後に戻るか、国境辺りで迎えとなるか。そう考えますと鞠さんが来る前に下山城で駿府の様子を聞けたのはちょうどいいタイミングということになります。
「みんな元気にしてるですかねー?」
「順調に進むと良いですね
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