二十二章
下山城×長尾勢行軍中
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の権力者やその周囲の要人を取り込む力こそが、そこらのお家流よりもはるかに超絶的だよ」
「ああ・・・・」
「確かに・・・・」
「それで、ちょうどここにまだその影響を受けていない子がいるんだけど、一真様を呼んでほしいんだ。で、それを試してみてもらえないかな?」
「えええええええっ!?ちょっと、一二三ちゃん!?」
「だってそうだろう。松平の三人はとっくに虜だし、典厩様も随分と影響を受けていらっしゃるようだ。だとすれば、この中で一番影響を受けていないのは湖衣に決まっている」
「は、はぅぅ・・・・」
「むぅ・・・・」
「一二三自身で試してやればよいでやがりますよ。ここにはいない兄上ですが、沙紀さん。兄上は今」
「隊長は今仕事中ですから、呼んでも来ないですよ」
「私がその術に掛かっては、中立な物の見方が出来なくなるではありませんか。ですが、良人殿は仕事中というのはどういうことですかな?」
「隊長は今回の戦いでの報告書を見ているので。今回は一晩中戦ったり、待機していましたから」
「なるほど。ではそれについてはまた今度と言う感じで、次に気になるのは、お屋形様との閨の話かな」
「ぶーっ!」
湖衣は思いっきり吹いてしまったようで、まあそれは仕方がないというか。
「だ、だって・・・・・・けほ、けほっ」
よっぽど意表を突かれたのか、湖衣は小さく咳込みながら片方の目だけ涙を浮かべているけど。私の口から語るのかな〜。それはそれでこちらが困るのですが、第一私は側室で光璃様は愛妾。閨では光璃様の初めてをもらったと聞いてますが。
「大丈夫ですか?」
と声をかけたら大丈夫と言っておりましたけど。一方一真隊のメンツはというと。
「・・・・・・・はぁ」
「どうかしたの?一葉ちゃん」
「鞠か。・・・・主様はどうしておるかと思っての」
「一真だから、きっと元気にしてるの。あと鞠が気になるのは今回出たドウターだけど」
「ふむ・・・・。それは確かに。今までで一番大きなドウターであったか」
「でしょうな。それに恐らく今頃は、甲斐の山々の珍味にでも舌鼓を・・・・。それとドウターと一緒に降りてきた人型のも気にはなりますなぁ」
「美味しいもの、いいなー。鞠もみんなと食べたいの。確かにあの人型のは気になるの」
「後は連れていった四人と毎夜毎夜懇ろに・・・・」
「あの四人、羨ましいのぅ。余も混ぜて欲しいぞ」
「鞠も一真と一緒がいいー」
「みなさーん。ご飯の支度、出来ましたよー」
「苦労。今夜は何じゃ」
「お鍋です」
「わーい!お鍋なの!」
「また鍋か・・・・」
「変わり映えしなくてすみません。一真様だったらいろんな料
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